モデルとして、テレビ出演やラジオパーソナリティとしても活躍中の浜島直子さん、愛称“はまじ”。彼女がファッション、ビューティ、ライフスタイル、さまざまなジャンルで新しい自分を発見していく連載です。今日が2023年最後の連載更新。はまじにとって2023年はどんな年だったのか? 年明けに立てた目標は達成できたのか? 一年を振りかえってもらいます。


エッセイの出版も趣味ができたのも“好き”をちゃんと言葉にして伝えたから

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いい年でした、2023年。たぶん嫌なこともあったはずだけど、私の頭の中の消しゴムが年々高性能になっていて、覚えていないんです(笑)。

個人的なビッグニュースは、春に『けだま』を出版したこと。2年間書き溜めたものを世に出すことができて、ずっと自分の中に詰まっていたものを出せたような感覚ですっきり(笑)。

 

そして去年のインタビューでも話しましたが、私は趣味がないことがコンプレックスだったんです。でも、今年は趣味と呼んでいいかなと思えることできました。

ひとつは、ミモレの連載で買いにいったギターです! 買ってからは元来の私のコツコツ続けられる性格もあり、練習を続けています。少しずつ弾けるようになってきて楽しいのですが、ひとつだけ。クラシックギターは弦を押さえる左手は爪を短く、逆に右手はある程度伸ばしておいたほうが爪弾きやすいんです。でも、モデルの仕事柄、左右の爪の長さが違うのはあまりよくないなぁというのと、子どものころピアノを習っていたときの習慣で深爪ギリギリが好きなので、どこまで伸ばすか自分の中でせめぎ合いです(笑)。

そしてもうひとつお仕事がきっかけではありますが、短歌を詠む機会が何度かあり、その面白さに目覚めつつあります。

最初はコトゴトブックスの木村綾子さんに勧められた東直子さんの歌集『短歌日記2007 十階(じっかい)』。その後、Eテレの『NHK短歌』に出演することになり、初めて短歌を作ったのですが、それが番組で選者を務める歌人の山崎聡子さんに褒められまして。さらには山崎さんに、私のラジオに出てもらったり。その後は雑誌の企画でも短歌を詠む機会に恵まれました。

決して積極的に自分からよく詠んでいるわけではないのですが、短歌の抽象的であり、感覚的なところが何となく合っている気がしているところです。

『けだま』、ギター、短歌、この3つのことから、2023年はすごく大事なことに気づかされました。

それは、自分が好きなこと、興味があることをちゃんと口に出して表明することがどれだけ大事かということ。

 
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