新しい年を迎え、今年こそは……! とあれこれ考えを巡らせている方も多いのではないでしょうか。そこで本連載でご提案したいのが、年の初めに考えたい資産運用についてです。資産運用と言われても、言葉からして難しそうだし、できることなら考えたくない! という方も一定数いると思います。ですが、物価高が止まらない今の時代においてはそうも言っていられません。今回の相談者・美紀子さんも、友人にそう諭されたのだとか。話を聞いてみましょう。

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ケアマネとの連絡から情報収集まで、年末年始の帰省で話したい「親の介護、きょうだい間でどう分担する?」>>

 


預金・貯金はやめて投資にシフトすべき?

先日、忘年会と称して学生時代の友人たちと集まった時のこと。年末年始の予定をみんなで話し始めたと思ったら、仲間の1人が「ウチは毎年、夫と資産運用について話し合うんだ。年の初めって、よくその年の目標を立てるじゃない? それが我が家ではお金の話で(笑)。新年早々何!? って思われるかもしれないけど、それが定番化しちゃってね〜」と言うんです。

彼女の夫は銀行員。彼女自身もバリバリ働いているのでお金の話を対等にできるんだとは思いますが、それにしてもすごいなぁと思ってしまいました。その場にいたメンバーは、お金の話と言われても私同様ピンと来なかったようで、みんなポカンとした様子です。

私が「お金の話って、その年の貯蓄額とかを決めるわけ?」と聞くと、「いやいや、老後の資産について、その年の運用方針を話し合うの」と返されました。何でも今は昔と違ってインフレ時代に突入しつつあるから、ぼやっと預金・貯金だけしていればいい時代ではないとのこと。「仮に1000万円の貯蓄があったとしても、年に2%でも物価が上昇したら、1年後には20万も目減りして、980万円の価値になっちゃうんだから」と言われました。

今は定期的にお給料が入ってくるから物価高でもどうにかなっているけれど、我々も50代。「仮に雇用延長したとしても給料は激減するし、老後は手元にある資産でやりくりしなきゃいけないんだから、資産の把握と何に運用するかはとにかく大事!」と熱弁されました。

しかも投資の鉄則は、景気を気にせず長期運用することらしく、「一刻も早く始めて」と急かすのです。

我が家はもちろんそれなりに貯蓄はしてはいますが、普通預金と定期預金がほとんど。できれば損はしたくないので、保証のない投資なんてもってのほかだと思っていました。それにお金がすべてじゃないしなぁとも思いつつ、友人にそこまで言われると気になります。

資産運用ってやっぱりそんなに大事ですか? それから、もしとりあえずやるべきことがあれば教えてください。

 
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