大晦日に突如発表された、デンマークの女王マルグレーテ2世の退位。英国のエリザベス女王亡き後、存命する唯一の女王で現在83歳。今後まだまだ在位期間を更新されるとみられていただけに衝撃が走りました。

その節目となる日が、マルグレーテ女王の即位記念日となる1月14日。ちょうど52年の在位期間をもって、長男で王位継承第一位のフレデリック皇太子に譲位をされました。

一昨年、王室のスリム化の為、次男ヨアキム王子のお子達の称号を剥奪されたり、11月にはフレデリック皇太子(当時)の不倫疑惑が浮上したりと、世間を賑わす騒動が続いていたデンマーク王室でしたが、それらを一掃するかのごとく、新たな国王&王妃の誕生、そして新時代の始まりに、国内は大盛り上がりでした。

55歳で即位をされたフレデリック国王は勿論ですが、他国からデンマーク王室に嫁ぎ、国民からの信頼&人気が最も高いと言われるのが、メアリー王妃なんです。折に触れ、英国のキャサリン妃とも比較されることしばしば。その理由や、どれほど似ているのか、様々な視点から検証、そして実は知らなかった、メアリー王妃についても改めてご紹介します。


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① 不倫疑惑を経ての即位。覚悟と絆が感じられたバルコニーでの新国王ご夫妻

2024年1月14日、クリスチャンスボー城のバルコニー。 ドレス/Birgit Hallstein 写真:AP/アフロ

署名、デンマーク首相による宣言のあと、ここクリスチャンスボー城のバルコニーから、国民に向かって手を振っていらっしゃる国王ご夫妻です。

なにせ、昨年11月スペインはマドリッドでのメキシコ出身のソーシャライトとの不倫疑惑画像が公開されてからというもの、ご夫妻の仲(勿論特に妻メアリー王妃の動向)や今後に注目が集まっていました。

そんな中の女王の退位発表と譲位。国民やロイヤルファン達の懸念を吹き飛ばすかのごとく、バルコニーに登場された際のメアリー王妃の表情は笑顔に溢れていました。そんな妻に心から感謝し、喜びが隠せないフレデリック国王は妻の手を握り、腰に手を回したりと、終始ボディタッチ。まるで結婚式?! かのように熱いキスも交わされたのです。

まさに雨降って地固まる、のごとく、真実がどうであれ、ご夫妻が進むべき道はただ一つ。国王夫妻としての使命と責務を果たすこと。その覚悟が、夫婦の絆となり、むしろこれまで以上にラブラブにすら見えたお二人でした。

人生の大きな節目となるこの日、メアリー王妃が選ばれたのは白のドレス。デンマークのデザイナー、Birgit Hallsteinのもので、長袖、クルーネックのフィット&フレアーのシルエットにショールがアクセントになったシンプルなデザイン。むしろこれがモダンで洗練された印象に見えました。また、ドレスがシンプルだったことでロイヤルジュエリーを引き立たせる役目も果たしていました。
 

② ジュエリーは、デンマークを象徴するルビーのパリュール

写真:AP/アフロ

これも今の時代を反映し、国民と近い存在であることを意図されたのでしょう、ティアラは着用されませんでしたが、この日着用されたジュエリーは、デンマークのルビー・パリュールでした。
ティアラを筆頭に、メアリー王妃がここぞ! でおつけになっているロイヤルジュエリーで、ワンピースのウエストに付けられたブローチやイヤリング、そしてシニヨンにはヘアピンも。右手には実はリングもお着けになっています。

胸元にお着けになっているのは、マルグレーテ2世から贈られた勲章のブローチです。

デンマークのフラッグカラーと同様、ルビーが気品ある輝きを放つ豪華ジュエリーを主にして、ノーブルな着こなしを見せられたメアリー王妃でした。

では、意外と知られていないメアリー王妃についてや、お二人の馴れ初めについてお話しします。