2月9日より全国順次公開が決定している韓国映画『同感〜時が交差する初恋〜』

最近韓国ではレトロブームも相まって、タイムトラベル系の韓国ドラマが人気です。今回紹介する映画『同感〜時が交差する初恋〜』も、1999年と2022年を繋ぐタイムトラベルものの青春ラブストーリー。

当記事では、韓国ドラマライター・小澤サチエが、本作品の魅力を語ります。

『同感〜時が交差する初恋〜』の主人公は、1999年に生きる男子大学生ヨンと、2022年に同じ大学に通う女子大生ムニ。

2人は違う時代を生きているにもかかわらず、ある夜、古い無線機を通じて偶然交信し、そこから時を超えた交信が始まります。そして物語は、二つの時代を交互に映し出しながら展開していくのです。

 

主演は、『ホテルデルーナ〜月明かりの恋人〜』などで大人気のヨ・ジングと、『今、私たちの学校は…』でブレイクしたチョ・イヒョン。

 

原作は、2000年に大ヒットした韓国映画『リメンバー・ミー』。もともとの物語は1979年と2000年の男女が主人公でしたが、リメイクした本作では男女を入れ替え、さらに時代設定を1999年と2022年に変えて生まれ変わりました。

『同感〜時が交差する初恋〜』あらすじ:
1999年、韓国大学機械工学科に通うヨンは、皆既月食の夜、無線機を通してある大学生と交信を始める。しかも同じ大学に通う学生という偶然に驚きつつ、翌日大学構内で会う約束をするが、約束の時間を過ぎてもムニは来なかった。一方、どしゃぶりの雨の中で待ち続けるムニの前にもヨンは現れない。その夜、互いに相手のすっぽかしを責めるヨンとムニ。話が噛み合わないまま、それから何度か交信するうち、2人は自分たちが違う時代を生きていると気づく…。不思議な状況に半信半疑ながらも2人の会話は弾み、ムニはヨンにとってかけがえのない存在となっていくが…。


1999年の男子大学生 VS 2022年の女子大生。2人のジェネレーションギャップにほっこり!

 

本作品の見どころは、1999年と2022年の激しいカルチャーギャップ。

1999年の男子大学生と2022年の女子大生が交信する中で、ところどころ会話が噛み合わず、思わずクスッとするようなやりとりがいくつも飛び出します。

若者言葉も通じないし、デートスポットや流行の食べ物も全く異なります。そして何よりもの大きな違いが、通信手段の時代間ギャップ。

印象的だったのは、1999年のヨンが、後輩のポケベルに連絡するため公衆電話を使うシーン(韓国のポケベルは、公衆電話で留守電を残す仕組みがあったそうです)。一方で2022年のムニは、スマホでカカオトーク(LINEのようなメッセンジャーアプリ)を使い、友達と店でおしゃれな映え写真を撮る日常。

でも、どちらの時代にもそれぞれの良さがあると感じられるジェネレーションギャップが描かれていて、ほっこりとしました。

 

また、1999年に上映中の映画として、日本でも大ヒットした韓国映画『シュリ』の名前が出てきたり、プリクラやゲーセンが出てくる場面は、国は違うとはいえ同じ時代を生きた日本人の私たちにも懐かしさを感じさせます。

同時に、色とりどりのファッションや当時流行していた食べ物や若者言葉など、90年代後半の韓国を知ることができるのも、見どころのひとつです。

 
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