いざ探してみると、ちょうどいいものが見つからないという声が多い「オケージョン服」。春に向けて、大人が納得できるお出かけ服をスタイリスト福田亜矢子さんに提案いただきます。着用するのは連載でもおなじみ、ファッションへの愛と造詣が深いエディター松井陽子さんです。

第一回目のテーマは「卒業式の服」。ご自身も小学2年生と高校1年生の母親であるスタイリスト福田亜矢子さんがリアルクローズを隙なくチェック。今の気持ちにフィットするスタイリングを紹介してくれます。早速ご覧ください!


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かっちり堅苦しいスーツには、もう心が動かない!?
40〜50代母の今の気分とムードに合う「卒業式の服」とは?

 


松井さん(以下、敬称略):私ね、まさに3月末に真ん中の娘の大学の卒業式を控えているのよ。学位授与式という式典ね。

福田さん(以下、敬称略):わー、いよいよ大学卒業! おめでとうございます! 子育て終了ですね。……あ、まだか。

松井:そうよ、一番下の子娘とひと回り離れていて、今小学5年生。でもね、本当にうれしくて。なんだろう、これにてほぼ終了って気分なの。だから、私にとっても卒業式な気がしちゃって、大学生の卒業式に親も行くのかなと思いつつ、私も行こうと思っています(笑)。

福田:いいですねー、ぜひぜひ! 松井さんはお子さんの卒業式って、どんなお洋服でした?

松井:上の子たちはそれぞれ学校が違っていたから、その分いろんな卒業式にも出席したけれど、やっぱりネイビーね。これぞオーセンティックというブランドのセットアップを持っていて、「この日ばかりは」って、それを着ます。デザインのあるジャケットといわゆる膝丈のスカート。母から譲り受けたもので、ブランドにサイジングのお直しをお願いして着ているのよ。

福田:そうなんですか! それはちゃんとされてますね。

松井:式典にはふさわしい装いではあると思うけれど、ただ、周囲のテンションと合っていないような、ちょっと悩ましくもある。逆に浮いてしまうというか……。きちんと感は欲しいけれど、きちんとしすぎるのも違和感だったりするじゃない? なんというかベテランの圧というか……。薄々自分でも気づきながら、ザ・コンサバな華やかスタイルの安心感優先でそれを着ています。「とってもお母さんな日」って感じで、シアーな黒のストッキングもこの日ばかりはワンセットよ(苦笑)。

福田:えー意外ー! そんな日の松井さんに会いたい! でもそれはそれで、意外と似合っちゃうんじゃないですか? もちろん校風もあるから、くずしすぎるのは難しいところではあるんですよね。だから、確かにジャケットと膝丈のスカートのいわゆるスーツは間違いがない。でもね、実際いろいろリサーチしてみると、もうそれだけではなくっているんですよ。デザインも、そしてブランドも、選択肢は本当にいろいろあるんです。