スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの“愛するモノ”について語ります。

ニットもカジュアル派でした。このニットに出会うまでは。
自分の好きなスタイルを考えるとざっくりしたカジュアルニットの方が合うと思っていたし、手持ちのものも秋冬に出したダブルフェイスのような地厚なニットが多く、スウェット感覚で着られるものばかり。
そんな私のニットに対する概念を、いい意味で壊してくれたのがこのスローンのシルクニットです。
だって、着るだけでなんだかちょっと大人な気分にさせてくれるんです。
前々からこちらのニットは知っていました。
スローンでも定番のアイテムだし、周りに愛用者もたくさん。
いいよ、いいよ、と聞いてはいたものの、まだ早いかなぁと勝手に思い込んでいました。
だってシルクのニットって大人が着るものでしょう?
え? 私? あぁ、もう十分大人でしたね(笑)。
気がついたらこのニットを着る資格は十二分にあるようです。

 

そこで今回は、私も初めましてのシルクニットの魅力をお伝えできればと思います。
私が一番気に入ったポイントは“肌触り“です。
若い頃は見た目の可愛さ優先で服を選んでいましたし、それがとても楽しかった!
ただ歳を重ねる度に私の服選びは変わっていきました。
“着心地“それが今の服選びの最優先事項です。
デザインの可愛さだけで買ったものは服に限らず、すぐに使わなくなってしまうことを経験から学んだのです。
歳をとるって賢くなるってことですかねぇ(笑)。
このニットはなめらかで素肌に着たいくらい!
着ていることにストレスがないというのは、本当に心地よいことです。
それだけでご機嫌でいられる。
一見全く関係ない服と心の関係ですが、実はとても影響しあっているんです。

 

そして第二の魅力は長い季節着られること。
きっと真夏以外は着られるはず。
クローゼットの衣替えであっちへしまったり、また出したりを繰り返さなくて済みます。
ニットは秋冬のもの、という考えもこのニットは覆してきました。
ニットというよりロンTみたい。
一枚で着てよし、インナーにしてもよし。
季節だけじゃなく程よい光沢がお出かけシーンでも自信を持たせてくれるので、そういう意味でも長く、たくさん着られるんです。
シルクなのでお洗濯はドライクリーニングと少し気を使う必要はありそうですが、これから春、秋、冬も強い味方になってくれると思えばなんでも洗っちゃう派の私もそのくらいは頑張れそう。
色は大人の肌をキレイに見せてくれるベージュネイビーの2色です。
是非、着てみてこのなめらかさを体験してみてください。

 

写真・文/福田麻琴
 


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