教頭先生は「愛育学園は土曜日も学校があるので(※現在はありません)、5歳になったら、遊びにいらっしゃい。一緒に過ごすことになるお友達にも会えるのでちょうどいいんじゃないかしら」と助け舟を出してくださいました。

—— その後、娘さんが4歳児クラスから保育園に入園。工藤さんは4月から仕事に復職されたんですね。

はい。復職してから、さらに半年ほどたったころ、娘は5歳のお誕生日を迎えました。早速、土曜日の午前中、母子で愛育学園に通い始めました。

家族の個別ニーズに応じて、臨機応変に対応してくださる学校に心底ありがたく思いました。

※記事内でご紹介している愛育学園の様子は、工藤さんの娘さんが通われていたころのものです。現在とは異なっている場合があります。あらかじめご了承ください。

【つづき】第9回はこちら>>>【障がい児を育てながら働く⑨】父親を「認知」できなくなってしまった娘。そして日々綱渡りな、学校→放課後等デイサービスへの「移動手段の確保」


著者プロフィール
工藤さほ

1972年12月生まれ。上智大学文学部英文科卒。1995年朝日新聞社に入社。前橋、福島支局をへて、東京本社学芸部、名古屋本社学芸部、東京本社文化部で家庭面、ファッション面を担当。2012年育休明けからお客様オフィス、2019年から編集局フォトアーカイブ編集部。こども家庭審議会成育医療等分科会委員。
東京都出身。

★第3回オンラインセミナー開催決定★
2023年3月9日(土)「多様性を認め合う風通しのよい社会を目指して」


連続セミナーの最終回となる今回は、衆議院議員であり、障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会顧問の野田聖子さん、障がい児や疾患児の両立支援制度の拡充を4月から実施するJR東日本会長の冨田哲郎さん、障がい児を育てる家族への支援を今年の春闘に盛り込んだ電機連合中央執行委員長の神保政史さんをお招きし、お話を伺います。参加は無料。事前にお申し込みが必要です。申し込み受付期間は、2月29日(木)まで。

詳細・お申込はこちらから>>

★「障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会」は、朝日新聞厚生文化事業団の共催で連続セミナーを開催しています。過去のセミナーはこちらからご視聴いただけます。

第1回 障がい児・医療的ケア児の親と就労「障がい児を育てながら働く 綱渡りの毎日」

第2回 障がい児・医療的ケア児の親と就労「取り残される障がい児・医療的ケア児の親たち」

★「障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会」へ参加ご希望の方はこちらからお申し込みください。


構成・文/工藤さほ
編集/立原由華里

 


第1回はこちら>>>【障がい児を育てながら働く①】親が離職し、経済的にも困窮。ワンオペ育児・介護で親も心身に不調をきたし...という現状を変えるために

第2回はこちら>>>【障がい児を育てながら働く②】「この子、なにか違う?」出産直後から日々募っていく、そこはかとない“不安”

第3回はこちら>>>【障がい児を育てながら働く③】「知的障がいの疑いがある」1歳半で医師に言われた言葉が、ずっと心にひっかかり...

第4回はこちら>>>【障がい児を育てながら働く④】“復職”したい。けれど長女を“受け入れてくれる場所”がない...

第5回はこちら>>>​【障がい児を育てながら働く⑤】3歳で療育施設へ。次第に安定していく娘。そして先生方の厳しくも愛のある“親”への指導にも支えられ...

第6回はこちら>>>​​【障がい児を育てながら働く⑥】4歳でようやく保育園へ。朝は療育施設、午後から保育園へ通う日々も綱渡りは続き...

第7回はこちら>>>​​【障がい児を育てながら働く⑦】娘4歳で復職。しかし、すぐその後に立ちはだかる「小学校入学時」の壁...