いざ探してみると、ちょうどいいものが見つからないという声が多い「オケージョン服」。春に向けて、大人が納得できるお出かけ服をスタイリスト福田亜矢子さんに提案いただきます。着用するのは連載でもおなじみ、ファッションへの愛と造詣が深いエディター松井陽子さんです。
7回目は、ドレスアップのコツを亜矢子さんに伺います。ポイントは、「バッグと靴」の選び方に。1点投入でシンプル服がたちまちドラマティックに様変わり!
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あえて「派手で印象的」なバッグか靴を1点投入して
全身をドラマティックに!
松井さん(以下、敬称略): パーティ、……とまでは行かないのだけれど、いつもよりは華やかに装いたいな、という日って意外とあるでしょう? 会食とか、年に何回もないけれど家族でちょっといいレストランに出かけるときや、ママ友たちとの食事会、とかね。
亜矢子さん(以下、敬称略):あります、あります。去年よりも増えてきましたよね。
松井:特に仕事の会食だったりすると、場所にもよるけれど集まる方たちも一度家に帰って着替えて、というわけでもないから、一人だけ着飾っていると、温度感が合わないというか、なんだかやりすぎちゃっているような感じになってしまったり。「ちょうどいい」が難しい気がして。
亜矢子:そうそう。逆に、自分自身が仕事帰りのままという日もありますよね。それはそれで華やかさゼロというか、雑な感じがしちゃうというか、肩身が狭いような……。
松井:「ちょっとだけ」でいいのだけれど、軽くドレスアップするコツというか、いつもよりちょっとだけ華やかさを足すコツを、ぜひ今回教えていただきたいです。
亜矢子:はい。そんな日は、お洋服はうんとシンプルに。そして、パワフルな「バッグと靴」を主役に。その力を借りるのが簡単です。
松井:鮮やかなグリーンのバッグとヌーディなサンダルを合わせるだけで、とろみ素材のネイビーのシンプルなオールインワンでもパーティムードになれるのね。
亜矢子:断然華やかになりますよね。バッグは主役になるようなインパクトあるデザインを。色でも形でも、普段とは一線を画すデザインを選ぶことがやっぱり大事だと思います。そして、大きさ。小さいほうが非日常感が出るので、さらにドレスアップさせてくれるんです。
松井:このバッグ、フリルも色もとってもかわいい! 膨れ織で、バッグそのものがドレスみたいね。手にしてみると、この筒形がちょっとモードな感じ。甘いけれど、こってりしすぎていない感じも気に入りました。
亜矢子:立体なので、必要なものは意外と収まるんですよ。ショルダーストラップがついているのは、立食パーティの時にも便利ですよね。斜めがけできたり、両手が自由になるから。
松井:バッグを足しただけでこんなふうに印象を変えられるなら、白シャツに黒パンツとかでも、ドレスアップできちゃいそう。例えば、仕事中は黒いレザーバッグで、レセプションの時にこのバッグに持ち替えるというのもよさそうね。少しだけ荷物になるけれど、着替えを持ち歩くことよりはずっと簡単!
亜矢子:カジュアルにも着られるし、コーディネートに悩まずにしゃれて見えるし、モード感もいいですよね。合わせる小物次第でお出かけ先をぐんと広げてくれるオールインワンって本当に優秀です。とろみ素材ならオケージョンにも対応してくれますから、多少お値段が張っても、使用頻度を考えたら投資の価値アリかなって思います。
松井:なるほどね。靴をポイントにする場合はどうでしょう?
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