仕事で疲れて料理を作る気力が出ない、子育てに追われてキッチンに立つ時間が作れない、わざわざ一人分を作るのは面倒。心身の健康を保つためには食事が大事だと分かっているのに、料理を頑張れない自分が嫌になってしまう……。そんな人たちの気持ちを軽くするため、「日常の食事は、ご飯と具だくさんの味噌汁で充分」と言い続けているのが料理家の土井善晴さんです。
「一汁一菜」という独自のスタイルで多忙な現代人でも家庭料理を楽しむきっかけを作ったことが評価され、2022年度の「文化庁長官表彰」の被表彰者に選ばれました。自身の活動や信念を色濃く映したドキュメンタリー『映画 情熱大陸 土井善晴』も公開(3月15日より全国6都市で順次開催される「TBSドキュメンタリー映画祭2024」にて上映予定)。日に日に影響力が増している革命家の願いとは?
土井善晴
1957年生まれ、大阪府出身。料理研究家。大学卒業後、スイス、フランス、大阪で料理修行。土井勝料理学校講師を経て1992年に独立。「おいしいもの研究所」代表。NHK『きょうの料理』に1987年より出演。家庭料理を楽しみにするきっかけを作ったことが評価され2022年文化庁長官表彰。近著に『一汁一菜でよいと至るまで』(新潮新書)などがある。
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