反対されても引き下がらない


ー​ー『JJ』の専属モデルに挑戦しようとした時は、事務所からはちょっと難しいんじゃないかと言われたそうですね。

ギャビー:全員に言われましたね。まず、事務所に入るってなった時に、10~20人ぐらいと入っていいかっていう面接があるんです。本当に全員から、「TEN CARAT」(現在の所属事務所)の色じゃないねって言われて。その時、みんなの前で、「『JJ』の顔見せだけでも行かせてください。絶対決めてきます」って、宣言しました。そうしたら、難しいと思うけど、もし決まるんだったらっていうことになって。
当時のマネージャーさんが、押し切ってくれて、その次の日ぐらいに『JJ』の編集部に連れてってくれたのですが、その場で専属モデルになることが決まりました。事務所に戻ったら、みんなの反応がパッて変わってました。もう、こうやって掴んでいくしかないと思いました。あの時、引いちゃってたら、今TEN CARATにいないし、今ある全てがなかったと思うんです。「駄目」って言われて、引き下がることなんて1回もない。本当に面倒くさいです、私は。
 

 


大事な場面で自分を出し切るためのマインド


ー​ー事務所の反対を押しきって行った顔見せでは、もう一発で決めなきゃいけないっていうプレッシャーもあったと思います。そこではどういう気持ちでアピールしたんですか。

ギャビー:用意しないこと、ですね。今もそうなんですけど、その時に出てくる自分の言葉が一番相手に響くと思うんです。全部の熱量をちゃんと相手に伝える。遠回りせずに、ちゃんと自分の夢とビジョン、自分に何ができるかを相手に伝えることです。

「私のことを思ってくれてありがとう。でも、取り入れるかは別」モデル・ギャビーが考える善意のアドバイスとの向き合い方_img0
 

ーー「周りから『絶対無理!』と言われていた『JJ』のモデルになったときも、私の中では根拠のない自信があったんですよね」(モデル・ギャビー「日本語でうまく言いたいことが言えない私にとって、 ファッションやメイクは、唯一の自己主張の手段でした」【第2回】)とおっしゃっていましたが、その“根拠のない自信”って、どこから来ると思いますか?

ギャビー:幼少期にお父さんに言われた言葉で一番残ってるのが、「自分以外信じるな。周りに使われるな」というものです。絶対、自分以外信じちゃ駄目だから、何かやるときは他人に任せるな、自分で決めろ、言い訳はするなって。