もはやどれが「正解」がわからない

「マナー」の正解がわからない! 初めて結婚式に出席したら「NGの嵐」に大混乱した話_img0
写真:Shutterstock

結婚式のマナーを説くアカウントの投稿に1万件以上の“いいね”が付いていたりしますが、根拠が示されているわけではなく、こんなもの言ったもの勝ちでは……と思いますし、なんかどんどん増えていってる気がするんですよね

また、サイトによって言うことが違う! AのサイトではOKだったものが、BのサイトではNGになっていたりして、どっちが正解? と困惑。

それに、全身黒はお葬式を連想させるからNGとありましたが、先日ドラマの結婚式のシーンを見ると、全身黒の人ばかり! NGどころか大正解では……? となって、もう、わからん~と、大混乱。

 

「渋沢栄一」という新たなる刺客

そして先日、結婚式のマナーが生まれる瞬間を目撃したんです。
“【2024年7月以降】ご祝儀は「渋沢栄一」にすべき? 今後「福沢諭吉」の1万円札はNGになるの? ご祝儀のマナーについても解説”という記事に、

2024年7月以降、1万円札は「福沢諭吉」から「渋沢栄一」に切り替わります。今後の結婚式では、できる限り渋沢栄一の新札を使うのが良いでしょう。
——ファイナンシャルフィールドより

という文言が……。

この記事を見た時、こうやってマナーは生まれていくんだなって思ったんです。○○は避けた方がベター、××にしたほうが丁寧、がだんだん、○○はマナー違反、××じゃないとダメ、に変容していくんですよ、きっと。「新常識」を提唱することは、新たな「非常識」を生むということなんです。

世に溢れている謎マナーって、きっと元を辿れば、新郎新婦を祝いたい純粋な気持ちで「○○は縁起が悪いから避けよう」っていうことだったと思うんです。昔は、今より言霊をすごく信じていたし、縁起を大切にしていたので、その名残もあるんだと思います。

でも、やっぱり時代と共にマナーって変わっていくべきものではないでしょうか。形骸化し、本来の意味が分からなくなって、もはやこじつけとしか思えない苦し紛れの理由のものもあり、みんなを縛るだけのものになってしまっている気がします。