一度見たら忘れられない印象的なビジュアルと特徴的な声で唯一無二の存在感を放つ俳優・加藤諒さん。舞台や映画で主演を務め、プロ級のダンススキルでバラエティー番組でも活躍。デビューは10歳のときで、芸歴は23年にのぼります。そんな加藤さんは、子どもの頃から芸能界に身を置いていたからこそ、人間の本性が見えてしまうことがあったそう。マネージャーから“闇深い”と言われる加藤さんの素顔に迫ります。

7階からペットボトルが落ちてきて...加藤諒、いじめとちやほや期のなか実感した「芸は身を助けてくれる」_img0
 

加藤諒
静岡県出身。10歳で子役デビュー。趣味は映画鑑賞、食品サンプル作り。芸能界一の食品サンプル好きで、オリジナルソング「SHOKU☆HIN☆SAMPLE」をリリース。特技はダンス。ど派手過ぎる私服で有名。舞台・映画「パタリロ!」主演、「翔んで埼玉」シリーズ下川信男役、ミュージカル「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」 トバイアス役など話題作に多数出演。
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テレビに出ると先生が優しくなる


ー​ー事前に加藤さんのふたりのマネージャーさんにお話を伺ったのですが、口を揃えて、「加藤は闇深いんです」とおっしゃっていました(笑)。

加藤諒さん(以下、加藤):(笑)。

ー​ー聞くところによると、10歳で子役デビューされているからこそ、ちやほやしてくる、名声に寄ってくる人もいて、人間不信になることがあったそうですね。

加藤:それはすごくありますね。そもそも僕って、そんな人気者になるようなタイプの人間じゃなかったんです。それなのに、テレビに出てるのを見かけた瞬間に、周りが優しくなったりするんです。

同級生もそうですし、先生もそうでした。静岡から東京に通っていたんですが、「仕事で東京へ行く用事があって欠席させていただきます」っていうことが多かったので、先生たちから、「病気じゃないのに学校来ないってどういうことだ」みたいな感じでちょっと嫌われてたんですよね。

朝ドラに出たときがあったんですが、お昼休み中に先生たちがバーッてやってきて、「こういうことをなんで言わないんだ」みたいに言われて。そこから急に優しくなったりして、子どもながらにちょっと気持ち悪いなって思ったときがありましたね。

ー​ー本当に自分自身を好きになってくれてるのか、それとも、知名度に寄って来てるのか区別がつかなくなりそうですよね。

加藤:今でも、知らない人に「加藤諒さんですよね」っていう入り方で声かけられるのもちょっと苦手なんですよね。「え、どちら様ですか」って聞くようにしていて、「何々と申します」って言ってくださったら、そこから会話が続けられたりするんです。今までそんなに顔を指される人間じゃなかったので、いまだにその状況に慣れないんですよね。

友達が多そうと言われますが、連絡先とか交換する人たちはいっぱいいても、その中で、「大丈夫?」「元気?」とか言ってくれる、僕のことを心配してくださる人たちって結構少ないかもしれません。だから、そういう心配してくれる人たちを大事にしたいなって思います。