スキルゼロの人はいない! 40代女性だからこその強みは武器になる
「コロナ禍の前後で世の中の働き方がガラリと変わりました。
たとえば、以前はリモートワークはごく一部の人だけしかできない働き方でしたが、今ではリモートワークは当たり前のものになり、PC一台で働ける人が一気に増えました。
昔だったら会社に行かないとできなかった仕事も、今なら在宅でできる。ものすごい働きやすい世の中に。
働き手全体の意識変化があった以上、20代だからとか、40代だからとか関係ありません」(内田さん)
とはいえ、
「ブランクもあるし、もう昔みたいに働くのは無理」
「特にスキルがあるわけじゃないから、今さら何か始めるのも…ねえ」
「パート先でも、若い子の足を引っ張らないように頑張ってるくらいなのに…」
というミドルエイジ女性の声を、しばしば聞きます。
新しい環境に飛び込む自信もなければ、昔のように気力と体力で乗り越えられるとも思えません。
「40代女性だからこその強みもあります。そして、それは大きな武器です。
例えば、主婦業の経験がある人なら、家庭の感覚がある。家事スキルだって同様です。さらに、人の機微にも敏感。それは、子どもの体調が悪いことにすぐ気づいたり、さまざまな人間関係を乗り越えてきたりしてきたからこそ。
『自分にはスキルがない』という人もいますが、長く生きてきてスキルがゼロという人はいません。働き手人口が減っている中でどこも人材がほしい状態。人材獲得競争は高まる一方です」(内田さん)
かつて接客や事務として働いていた経験があるなら、扱う機材やソフトは変われど、ベースとなるスキルは今も時代に活かせるといいます。むしろ、世間の荒波を乗り越えた分、20代のころより進化したスキルもあるかも⁉︎(こう言い切れる図太さも、いつの間にか身につけました)
転職したり、新しいことを始めるような大きな決断はしなくてOK。
まず、今何らかの仕事をしている人は副業から、仕事をしていない人は個人でできる範囲からスタートしてみるのが、「このチャンス」をつかむ第一歩です。
ある程度生活の基盤があるミドルエイジ女性は、転職なんて仰々しいことをしなくても、まず自分にできることを、月1、週1から始めることが可能です。
働き手、雇い手とも個人のスキルに意欲的
さて、とはいうものの、そんなに簡単に始められるものなのでしょうか?
「ポイ活やアンケート調査などでお小遣い稼ぎをした経験がある人もいると思いますが、それも『行動に対して報酬をもらう』という意味では、仕事といえます。その延長線上で考えてみたら、ハードルはそんなに高くないのでは」と内田さん。
副業やフリーランスなど“個の力で稼ぐ”人は、2010年代に入ってから右肩あがりに増えているといいます。それが、爆発的に伸びたのは2020年3月、まさにコロナ禍の突入からだそう。
「コロナ禍によって、余剰時間が増えたことが大きな要因の1つです。
リモートワークで通勤時間がなくなった、外出もしにくい……今までに比べて時間があまった。それなら、その時間で新しいスキルを身につけよう、副業を始めよう、なんならフリーランスとして独立してみよう、という人が増えたんです。
また、先にお伝えした通り、人材獲得競争はどんどん激化しているため、企業側もフリーランスや副業人材の活用に興味を持ち始めています。つまり、働き手、雇い手、ともに個人のスキルに対して意欲的になっているんです」(内田さん)
まさに、コロナ禍で生活様式が変わったことの副産物ですね。
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