エントリーNo.2 影山剛(金子ノブアキ)

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©2024『マッチング』製作委員会

マッチングアプリ「Will Will(ウィルウィル)」のプログラマーで、輪花を支える影山(金子ノブアキ)。映画デートのシーンはよかったものの、なんだか目が笑っていないというかバキバキというか、不自然さも漂わせていました。実は、ある理由から輪花のことを恨んでおり(彼女自身は何も悪くないのですが)、復讐しようと近づいてきていたのです。

そもそもちょっと距離を詰めるのが早すぎます。輪花の肩を抱いたり抱きしめたり……輪花もいろんなことがありすぎて受け入れてしまっているけれど、個人的には違和感がありました。

吐夢が一定してやばいのに対し、影山は沸点に達したときがやばい。ケンカ慣れしてない人がキレたら怖いみたいな感じで、手がつけられない恐ろしさ。あと凶器の持ち方が怖すぎる。

データベースから輪花を見つけたときの表情の変化は忘れられません。短い間でまず驚き、歓喜し、泣き、怒る様子が顔だけで伝わってきます。ぜひスクリーンで確認していただきたいです。

影山個人のキャッチコピー、”命をかけて、あなたを守る ”は嘘じゃんと思ったけど、ある意味正解でもあるんですよね……。
 

 


エントリーNo.3 節子(斉藤由貴)

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©2024『マッチング』製作委員会

ある意味ラスボスである節子(斉藤由貴)。この物語で起こった出来事は、過去の彼女の行動に深く関わっていました。クライマックスとなるシーン、まだ何も発言していないのに、たたずまいだけで「絶対この人何かある」「こいつ、ただもんじゃねぇ……」と観客に思わせる恐ろしさ(観ればわかる)。さすが斉藤由貴、と言わざるをえません。

もうね、どこを見てるのかわからない目線が怖い。目の前の人ではなく遠くを見ている感じというか……。この”ホンモノ感”は斉藤由貴さんにしか出せないかもしれません。影山の行動は理解できなくても、身勝手だとしてもそこにいたった感情は理解できなくもないですが、節子に関しては「こいつは何を言っているんだ……!?」としか思えない独自の論説というか哲学というか……。あの吐夢をして「僕より愛に狂ってる」と言わしめるヤバさ、ただものではありません。

過去の彼女は感情的な場面も出てきますが、今の節子はすべて素で何の罪悪感も疑問も感じていない様子。むちゃくちゃ怖いです。絶対に近くにいてほしくない人No.1(みんな嫌だけど)。
 

エントリーNo.4 ラストシーンの永山吐夢(佐久間大介)


もう1回出てくるのかよとお思いでしょうが、ここで「は?! どういうこと?」となるんです。ここまで理解してきたと思っていた真実がすべて崩れ去るというか……。もう一度最初から観たくなります。そしてラストのどアップの吐夢の顔がやばい。この瞬間『マッチング』のストーリーにも吐夢にも佐久間大介にも全面降伏するし、この顔をまた観たい、いや観にくるのだろうなと思ってしまいます。沼。
 

複数の”やばい奴ら”が畳み掛けるクライマックスが最高に面白い


自分の近くにいたら絶対に嫌な彼らですが、この3人がいることでクライマックスが何度もあり、物語の面白さがグッと増しています。ラスト数十分は何度観ても飽きなくて、映画館に行くたび「そろそろだな」とワクワクします。何度も観に行っても「この後こうなるんだよね」ではなく「きた!!!」と楽しめるの、すごいです。


まだまだ語り尽くせない映画『マッチング』の魅力。ネタバレ解説は後半に続きます!
 

『マッチング』

出演:土屋太鳳
佐久間大介  金子ノブアキ
真飛聖 後藤剛範 片山萌美 片岡礼子
杉本哲太 斉藤由貴

監督・脚本:内田英治
原作:内田英治『マッチング』(角川ホラー文庫刊)
音楽:小林洋平
共同脚本:宍戸英紀
主題歌:Aimer「800」(SACRA MUSIC / Sony Music Labels Inc.)

製作:『マッチング』製作委員会
制作・配給:KADOKAWA
公開:2月23日(金・祝)

レーティング:G
©2024『マッチング』製作委員会
 
文/ぐみ
構成/山﨑 恵
 

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