累計動員数65万人・興行収入9億円を突破し、原作なしのオリジナル作品としては異例の大ヒットを記録している映画『マッチング』。そんな本作の見どころをネタバレありで振り返るこの企画、後半はヒロイン・輪花を演じる土屋太鳳さんのリアクションの凄さと、シリアスな展開に笑いを与えてくれた作中の名(迷)セリフをランキング形式で紹介したいと思います。

※この記事は、すでに映画を観た人向けの【ネタバレあり】の記事です。まだ観ていない方、ネタバレを避けたい方はこちらのネタバレなし記事をご覧ください。

【前半はこちら】
異例の大ヒット!映画『マッチング』をネタバレ解説。ヤバい奴しか出てこない本作で“最強の怪演”は誰だ?!>>
 

 


リアクション王・土屋太鳳

「怖いのに笑わされる」と話題の映画『マッチング』。名作に押し上げた土屋太鳳のリアクション力&名ゼリフの数々を讃えたい【ネタバレ解説】_img0
©2024『マッチング』製作委員会

前半の記事では、やばいやつしか出てこない本作の中でも特にやばさが際立つ登場人物、吐夢(佐久間大介)、影山(金子ノブアキ)、節子(斉藤由貴)の魅力(?)を紹介しましたが、気の毒なことにこの3人からの被害を一手に引き受けるのが、主人公・輪花。演じる土屋太鳳さんはどちらかといえば「全力で真っすぐ、感じも良い」みたいな役が多いですが、この作品では取り繕わず顔に出すし、後半はひどいことが起こりすぎてどんどんやさぐれていきます(かわいそう)。彼女自身は何も悪くないのに……。

しかし本当に、すべてのリアクションがお見事です。冒頭、お父さんと居酒屋で落ち合って焼酎に入った梅干しをガシガシ潰すシーン、吐夢と初めて会った際、彼の服装や言動に対しての嫌そうな顔(いや、誰もがドン引きするだろうけどもう少し隠さないか?)。背景も気にせず真顔でマッチングアプリの写真を撮ってしまうことからも、輪花のスマホの待受画面がデフォルトなことからも、飾らなすぎる性格が伺えます。

そんな彼女でもウェディングプランナーの仕事では、客から結婚式当日に無茶なお願いをされても笑顔で乗り切っていて、えらいなと思います(仕事だから当然かもしれないけれど、多少顔に出てしまう人はいそう)。


後半は、いや、わりと序盤から輪花にとって悲惨な出来事のオンパレードです。大切な友人・尚美(片山萌美)にある出来事が起こったときの反応、絶叫、一部始終がすごい。観るたびに、色んな意味で疲れそうなシーンだと思います。その後の橋の上での絶叫シーンもすごい。複数人の刑事を振り払ってしまうところに土屋太鳳の強靭なフィジカルを感じます。また、クライマックスのひとつで、敵から逃げたと思ったら別の敵が……というシーンの二段階「キャー!」は、気の毒だけどちょっと笑ってしまいました。そりゃ叫ぶよね。

「怖いのに笑わされる」と話題の映画『マッチング』。名作に押し上げた土屋太鳳のリアクション力&名ゼリフの数々を讃えたい【ネタバレ解説】_img1
©2024『マッチング』製作委員会

そして、ただやられるだけのヒロインじゃないところもいい。普通この事態になったらこんなに動けんやろ……という場面でもイキがいいリアクションで、輪花の生命力の高さを感じました。いろいろあるけど力強く生き抜いてほしいと願わずにはいられません。

ただ気になるのは、あまりにいろいろなことが起こりすぎて判断力バグってない? チョロくない? という点です。果たしてこのラストは輪花にとってハッピーエンドだったのかバッドエンドだったのか……。