報酬にならない経験や、どんな時間もすべてがキャリア

「ブランク」という考え方は捨ててOK!マインドチェンジで私たちの働き方の選択肢はもっと広がる【仕事選びのプロが解説】_img0
 

まず、そもそものキャリアの捉え方、考え方について、「報酬にならない経験や、どんな時間もすべてがキャリア」だと中村さんはいいます。

子育てや家事、地域活動、ボランティア、PTA活動、そして自分のための学習時間なども、単に報酬をもらっていないだけで、すべてキャリア。もちろん、パートタイムの仕事もキャリア。ある意味、ブランクなんてないという発想です。

「これまで積み重ねてきた自分の時間を振り返ってみてください。自分の好きなことや得意なこと、ワクワクすること、時間をかけて取り組んできたこと、苦労して乗り越えてきた経験など、棚卸ししてみましょう。

その上で、さらに、ご自身がこれからどんな時間を積み重ねていきたいのか。仕事だけではなく、ライフ面も含めて、一緒に考えることが大切です。これは、自分は何を大切にしていきたいのか、何のために働きたいのかなど、価値観に関わる根幹。発想を変えてみることで、仕事の選択肢も広がります」(中村さん)

具体的には「自分の経験が誰のためだったら活かせるか」「企業で働くだけではなく、自分の経験が誰かの役に立てるかもしれない」という視点を持てると、働くことのモチベーションも変わってくるといいます。

「視点が変わることで、今まで『自分にできることはこれだけ』と思っていたけれど、もっと広い選択肢があるんだということに気づく。そうすると、仕事の探し方、選び方そのものが変わってきます」(中村さん)

今まで「在宅ワークがしたい」「通勤30分以内」「残業は少なめ」という条件面で考えていた仕事選びに、違う視点が加わるだけでぐっと世界は広がるというわけです。

ちなみに、パソナのキャリア講座は登録済みの方であれば聴講OK。過去に登録していた人はアカウントが残っていたら、そのまま利用可能なのでチェックしてみてください。実際、昔登録していた人が久しぶりに復活したパターンもあるようです。

 

それでもやっぱり不安……ミドル女性の強みとは?
 

とはいえ、いくら前向きに捉えても、やはりブランクがあると不安です。ズバリ、ミドル女性の強みって何ですか?

「例えば、年齢を重ねれば重ねるほど、当たり前にできることを強みと思わなくなるという傾向があります。当たり前にできてきたことの中にきっと強みはあると思うんですね。なので、やはり、棚卸しがすごく重要になると思います。

自分が時間をかけて取り組んできたこととか、それをやってると時間を忘れて取り組める業務とか、好きなこと、得意なことが、まさにポータブルスキルになっていると思います」(中村さん)