年齢を重ねるほど、若いときより美容でやるべきことは増える一方……。到底全部は無理! と焦りを感じている人は多いのではないでしょうか。ミドル世代の美容エディター松本千登世さんと毛髪診断士の美香さんが「今もっとも重視視している髪」について語りあいます。
50代でも続けていること
松本千登世さん
頭皮ケア。想像以上に髪の調子を左右すると思うので。
美香さん
最新のヘアギアを試すこと。もっと髪を綺麗にしたいから!
50代になってやめたこと
松本千登世さん
ロングヘア。以前は髪を伸ばすことで、多い、硬いといった髪質をごまかしていた。「AMATA」に通い始めたことで髪質が改善し、念願のボブに。
美香さん
使うヘアケアのアイテム数が激減。あらゆるケアアイテムを試したことで、自分の髪質に合うケアにたどり着き、全体のケアがミニマムになった。
50代になって新たに取り入れたこと
松本千登世さん
とくになし。美容サロンでしっかり髪の素材力を作ってもらったことで、むしろ自宅でのケア時間が減った。
美香さん
“浮き毛”ケア。髪全体のフォルムも整えてくれるミルボンの浮き毛用スタイリング(マスカラタイプ)を愛用中。
髪は自分を作る最終兵器だと思っている
――髪は年齢的な印象を大きく左右するパーツの1つだと思います。肌やメイク、体型などいろいろある美容要素の中で、お二人にとって髪はどのくらいの重要度を占めていますか?
松本千登世さん(以下 松本) 私は“髪が8割”という人間なんです。メイクはしていなくても外に出て行けるけど、髪は何もせずに出て行ける勇気がない……。
美香さん(以下 美香) 私は半分かなあ。私はファッションに合わせてメイクを作っていくんですけど、髪は最終兵器というか。メイク、ファッションとセットで最終的に自分を色付けしてくれるもの、という感じです。
松本 分かります。髪とメイクとファッションの比重を考えたとき、私の場合は、髪8、メイク2、ファッション8という感じなんですね。私にとってはファッションがかなり大事なんですけど、それも髪の調子が良くないと8に到達しない。だから髪型というより、髪の素材力をすごく重視していて。私は旅が好きなんですけど、体調がよくて初めて旅が楽しめるように、ファッションも髪の調子がよくて初めて見せ方や遊び方を考えられるんです。
美香 素材力ってすごく大事だと思う! 私の髪も、人から見たら分からなくても微妙な好不調があるんですよ。「今日は調子が悪いから前髪のうねりが出るなあ」とか「今日はサラつや感がイマイチ」とか。そうするとなぜかファッションやメイクも引き立たなくなって、その日の自分に自信が持てなくなってしまう。逆も然りで、これが髪の成せる技なんですよね。
――美容サロンでも、髪の素材力重視、みたいに変わってきているんですか? 髪のケアにおける最新事情はどんな感じなんでしょう?
美香 さっき松本さんがおっしゃったように、昨今は髪型そのものよりも素材力を重視するお客さんが増えてきているんです。以前は皆さん、スピード重視だったんですね。「この後デートに行くから●時までに整えて」みたいな。それがある頃からか変わってきて、今は「せっかくだからとことんケアしてください」という要望が増えてきました。
松本 やっぱり美容サロンとしても施術に時間をたくさんかけることができると、できることが違うものなんですか?
美香 全然違います! まず時間がないと、パーマやカラーリングでも薬剤を急いで浸透させないといけないから、傷みます。傷めないためには、ゆっくり薬剤を浸透させながら栄養も入れていかなければならないのですが、時間がかかるし、何より知識もテクニックも必要。千登世さんのような髪への意識が高い人のニーズを満たすには、私たちもそういったアップデートが欠かせませんね。
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