「現代用語の基礎知識選 2023ユーキャン新語・流行語大賞」でトップ10入りした「蛙化現象」。Z総研が発表した『Z世代が選ぶ2023年上半期トレンドランキング』では1位を獲得。前からある言葉ですが、ここ最近若者を中心によく使われるようになりました。

好意を向けられると吐き気…「蛙化現象」という言葉に救われてきた筆者が、昨今の「蛙化現象カジュアル化」に思うこと_img0

「蛙化現象」という言葉の由来は、グリム童話の『かえるの王さま』。「蛙化現象」の元々の意味は、好きな人が自分に振り向くと、嫌悪感を抱く現象のこと。それが、昨今では、意味が変遷。相手の言動で好きな気持ちが冷めることを指すようになり、カジュアルに使われるようになりました。

 

「蛙化現象」のカジュアル化に疑問


「好きが冷める」理由は、レストランで「すみません」と店員さんを呼んでも一回で通らなかった、という「え、そんなことで?」というものから、相手が店員に横柄な態度を取った、という納得できるものまでさまざまだそう。ちなみに、男性→女性、女性→男性、どちらでも起き得るそうです。

筆者は、蛙化現象という言葉のカジュアル化、陳腐化に、違和感と危機感を感じています。本来の蛙化現象は、人によってはとても深刻なことでもあるからです。