三軒茶屋跡は、もっとも多くの人が歩いたと言われる「中辺路」と、高野山から熊野へ向かう「小辺路(こへち)」の合流地点にあります。人の往来が多く、かつてはお茶屋さんが三軒並んでいたそうです。東京の三軒茶屋も同じような謂われですよね。
ここから「熊野本宮大社」そして「大斎原(おおゆのはら)」まで、約3kmの熊野古道山歩きが本日のメイン。所要時間の目安は2時間30分。
スタスタと歩けば、そこまで時間はかからないかもしれません。でもこの旅は「熊野古道を歩く」ということ自体が大事なイベント。ところどころで語り部さんが立ち止まり、熊野古道について、熊野という場所について、豊かな自然について、歴史や史跡などについてなど、さまざまな説明をしてくださいます。
語り部さんのお話を聞くことで、少しずつ熊野についての理解を深めていくことができます。さらに絶景ポイントや、うっかり見落としてしまいがちな史跡なども教えてくれます。わかりにくい分岐点で迷うこともありません。
古道というだけあって、土や岩、木の根がむき出しの道が続きます。この日は前日が雨だったこともあり、ところどころぬかるみが。まさに山歩き。転ばないように注意しながら、歩くことだけに集中します。
木々の間から差し込む光はとても優しく美しく幻想的。まるで、令和の世から古代へタイムスリップしてしまったかのよう。
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