熊野古道であちこちに見かける「王子」とは?
ところで、熊野古道を歩くとあちこちで「〇〇王子」というものを見かけます。まとめて「九十九(くじゅうく)王子」といいますが、これは12~13世紀にかけて、熊野詣の先達を務めた修験者たちによって組織されたもの。
もともと、近隣住民が在地の神を祀っていた諸社を「王子」と認定し、熊野詣の途中で儀礼を行う場所としたのだそうです。「九十九」は熊野三山が百番目を指す、または数が多いことを示しており、実際の数は100以上あるのだとか。石碑だけのものから、鳥居と社を構えたものまで、さまざまな王子跡があります。
1時間ほど歩いたでしょうか? 途中にある「ちょっと寄り道の展望台」に文字通り立ち寄ってみると……
大斎原(おおゆのはら)の大鳥居が見えました! この鳥居は33.9mと日本一の高さを誇ります。大斎原はかつて熊野本宮大社があった場所。明治22年、水害によって多くの社殿が流出してしまい、被害を免れた上四社が現在の「熊野本宮大社」の地に移築されたのです。
展望台までくればゴールはすぐそこ。いよいよ「熊野本宮大社」へ。
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