自分の得意なこと、好きなこと、興味のあることから今後の仕事や副業を考える人が多いでしょう。
しかし、その逆の発想で、今まで自分が困ってきたことやコンプレックスに目を向けてみると、また違った可能性が生まれてきます。
自分のコンプレックスを、ネガティブではなく、自分らしさに転換した小柄スタイリストHappY(ハッピー)さんにお話を伺いました。
長年抱き続けたコンプレックスだからこそ、わかることがある
コロナ禍を経て、副業や新しい働き方の選択肢は大きく広がりました。何か新しく始めるとき、“ポジティブ”な感覚を持つのはとても大切なこと。
ただ、数十年も生きてきたら、酸いも甘いも、とにかくいろいろな経験をしています。
以前の記事で、パソナでキャリア研修を担当する中村敦子さんから「報酬にならない経験や、どんな時間もすべてがキャリア」との言葉がありましたが、苦労もたくさんしてきているのがミドル世代。
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しんどいことにも向き合い、自分のコンプレックスとの長年付き合って、乗り越え方もずいぶん身についてきているはずです。
例えば、小柄さん向けのコーディネートをウェブサイトやInstagramなどで発信する小柄スタイリストHappY(ハッピー)さんは、自身の長年のコンプレックスを乗り越え、「稼げる自分」に転換しました。
HappYさんは「小柄スタイリスト」の肩書きのもと、百貨店や小柄さん向けファッションブランドとのコラボ企画やイベントなど、幅広く活躍していますが、実はアパレル関連の職務経験はゼロ。しかも、「洋服好きが高じてスタイリストに転身」というわけでもありません。
「もちろん服は嫌いではないんですけど、とにかく服選びに苦労してきたんです。というのも、私は身長144cmと超小柄で、着る服がなくて困った経験ばかり。普段着なら少し大きめでも着られるし、スニーカーもきつめに紐を結べばどうにかなるんですけど、パンプスやフォーマルウェアは本当に困った経験しかなくて。
それなら、私と同じように困っている人がいるんじゃないかと思い、自分が集めた情報やコーディネートを発信するようになりました」
最近のアパレルショップのInstagramや通販サイトをのぞいてみると、170cm、162cm、152cmなど、身長の違う店員さんがそれぞれ試着をした画像を発信していて、それを参考にポチッと購入するのが当たり前になっています。
「でも、144cmの私からしたら152cmでも参考にならないんですよ。
しかも子どもが小さい頃は、
それがきっかけで、自分と同じような小柄さんに向けて「ここに小さいサイズの服があるよ」と伝えるために2016年にサイトとInstagramを開設。
まさに、長年の困りごとを乗り越えた経験をお仕事にしたわけです。
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