太るかやせるかを決めているのは、食事による摂取エネルギーと、消費エネルギーのバランス。摂取エネルギーが変わらなくても、筋力と筋肉が減り消費エネルギーが落ち込むと、エネルギー収支が黒字になり、黒字分が体脂肪に変わって太りやすくなるのです。
                        
隠れ肥満になり、体内に無駄な体脂肪が溜まりすぎると、血圧が上がったり、血糖値が上がって下がりにくくなったり、悪玉コレステロールが増えすぎたりします。それにより、メタボや生活習慣病のリスクが上がるのです。

「3秒筋トレ」で筋力が上がり筋肉が増えると、基礎代謝が上がり、余計な体脂肪が減ります。「3秒筋トレ」は、危険な「隠れ肥満」の解消にもひと役買ってくれるのです。 
 

 


基本の3秒筋トレ                
 

ここで「3秒筋トレ」の基本種目を紹介します。3秒筋トレには、働きかける筋肉部位ごとに、いくつかバリエーションがありますが、ここでは基本の種目「 椅子座り 」をご紹介します。これを1〜2日おきに週3回以上行うことを最初の目標にしてください。
 
「3秒筋トレ」でもっとも大切なのは、3秒かけてじっくり丁寧に「ゆっくり下ろす」こと。でも、タイマーを使わず頭のなかで3秒をカウントするだけだと、意外と3秒未満だった、ということが珍しくありません。                
                        
そこで私がオススメしているのは、「1、2、3、4、5」とゆっくり5つ数えること。これでだいたい3秒になるのです。
                        
もう1つ意識してもらいたいのは、「ゆっくり下ろす」 後半に、より時間をかけることです。

やってみるとわかりますが、「ゆっくり下ろす」後半ほどしんどいもの。私が体験者に「ゆっくり5つ数えながら下ろしてください」とアドバイスしても、「ゆっくり下ろす」前半で「1、2、3......」とカウントを稼いで、いちばん丁寧に行ってほしい「ゆっくり下ろす」後半は「4、5」と手を抜く方が大半。それでは「3秒筋トレ」の効果は半減します。「1」である程度下ろしてから、そこから先は「2、3、4、5」と丁寧に下ろすように心がけてください。呼吸を止めると血圧が上がりやすいので、頭のなかでカウントするのではなく「1、2、3、4、5」と口に出して数えながら、呼吸をゆったり続けましょう。
 

◉基本の3秒筋トレ「椅子座り」

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*本記事の抜粋元『たった3秒筋トレ』では、3秒筋トレの効果を上げる詳しいメソッド、日常に気軽に取り入れられる3秒筋トレなども紹介しています。
 

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『たった3秒筋トレ 世界最短時間で10歳若返る』
著者:中村 雅俊
講談社 1650円(税込)

たった3秒!という世界最短時間で、飛躍的に筋力アップできることを科学的に実証し、世界的に話題となった筋トレを公開! 必要なのは椅子だけ。これまで運動習慣がなくても大丈夫。30代以降、運動不足だと1年に1〜2%筋力が低下すると言われます。ウォーキングやラジオ体操は健康づくりには役立ちますが、この筋力減を食い止めることはできません。「医師に運動をすすめられた」「ゆるんだ体型が気になる」「血圧が気になる」という人……人生100年時代を生きるために必須の運動です。



構成/下井香織
 
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