SNSに「いいね♡」をつけていく作業の重要性
 


NICU(新生児集中治療室)から退院後も、気分が落ち込み、まりいちゃんをベビーベッドへ見に行くことが怖かったというガードナーさん。著書では、
「まりいちゃんをまりいちゃんとは見られない。どうしても、ダウン症の赤ちゃんだ! と、顔を見るとダウン症の特徴を探すことばかりしてしまい、まりいちゃんを『ただかわいい』と純粋に思えない、そんな自分に疲れていた」
と、混乱の状況を振り返っています。

そんな中、ガードナーさんはモデルのアマンダ・ブースさんの記事を目にします。アマンダさんの息子さんは、生後3ヵ月でダウン症と診断。しかし、アマンダさんは息子がダウン症であることを隠すこともなく、子供と過ごす幸せな日々をInstagramで発信していました。ガードナーさんは、そんな彼女のインスタを見るために、自らもアカウントを開設します。

 

そうして、インスタでダウン症児のいる世界中の家族を発見してはフォローし、「いいね」をつけ続けました。

「みんな幸せやん」

ガードナーさんの暗かった心に光をもたらしたのは、世界中の幸せそうな家族の笑顔でした。「いいね」の効能について、ガードナーさんは本書でこう語っています。

「いいねを押す。その作業は今振り返ると、必要不可欠な行為であったと思う。♡をつけることはダウン症への漠然とした恐怖心の取り除きの作業になった。ダウン症についての学びになった。彼らの光に満ちた笑顔にいいねすることで、私にとって将来の見えない不安の影を薄くする、癒しになった」