「イヤな奴」は丸ごと受け止めることがいちばん有効

その正体は「怖がり」!?一田憲子さんが考える「高圧的な人」に対する有効的な話し方とは?_img0
 

出会った人が、とても気難しかったり、高圧的な態度をとるときがあります。そんなとき、「何、この人?」「変な人だなあ」と思うと、どうしてもそれが態度に出て、眉間にしわが寄ったり、逃げ腰になったり、批判的な受け答えになりがち。それだと余計に相手が意固地になってしまいます。私もこっそり負けず嫌いなので、そんな人に出会うと、「どうして、私がこんなこと言われなくちゃいけないのよ!」とプリプリしがちです。

 

でも、何度かそんな人に出会って学んだことは、はね除けたり張り合ったりするのではなく、まずは「イヤな奴」を丸ごと受け止めることがいちばん有効、ということでした。

程度にもよりますが、たとえ理不尽だと思っても、まずは聞く。「そうですよね~」「なるほど~」とすべてを肯定しながら聞きます。まずは、相手を丸ごと受け入れてみる。

あるベテランスタイリストさんを取材させていただいたことがあります。プライドが高くて、自信満々。「スタジオはここじゃなくちゃ」とか「カメラはあの人に頼みたい」など、わがまま放題。

「く~~~」と奥歯を嚙み締めながら、言われたことを全部聞き入れて、その人に丸ごと飲み込まれてみることにしました。ものすごく大変で、二度とあんな取材はやりたくないけれど、それでも撮影が終わったあと、近所のカフェで、笑顔で今までのキャリアについて、いろんなことを語ってくださいました。「ああ、心を開いてくれたんだなあ」と感無量でした。