料理家でインテリアデザイナーの行正り香さんと、俳優のともさかりえさんは、17年来の親交がある良きお友達。そんなおふたりのスペシャルな対談が、行正さんの著書『人生を変えるリノベーション』の刊行を祝して実現! 4回にわたってお届けする“家”にまつわる連載の第2回は、「世代を超えた友情」についてです。
大雑把? でも、おしゃれで美味しい!――料理本がつないだ縁
――「り香ちゃん」「りえちゃん」と呼び合う仲のおふたりですが、お付き合いのきっかけは何だったのですか?
ともさか 私が、り香ちゃんの料理の本の大ファンだったんです。学生の頃からとにかく“料理本”というものが大好きで、いろいろな料理本を読みまくってきたんですが、り香ちゃんの本はセンセーショナルだったんです。エッセイ、読み物としても楽しめて、料理本とひと言でくくれない魅力のある本だと思いました。
行正 どの本かな。『だれか来る日のメニュー』『やっぱり、和食かな。』……あたり?
ともさか 最初に出合った本はね、『おうちに帰って、ごはんにしよう。』だったの。ご家族とのエピソードも素敵だったし、レシピの表記の仕方も斬新で。読んでいるとり香ちゃんとおしゃべりしている感覚になるような……“このステップを省略しても大丈夫、美味しくできるよ”と言ってもらえてるようで、胸がすく思いもしました。それでいて、とってもおしゃれ! 擦り切れるほど読んでいたから、「この本が大好きです」といろんなところで話してたんです。
行正 それを知った私が、お礼のメールをりえちゃんの事務所に送ったのよね。
ともさか そうそう。「行正さんからメールが届いてます!」って。「えー!」と驚きました。そして図々しくお返事をして、さらに図々しくも「一緒にご飯が食べたいです」と、素敵なお家にお邪魔することに。「初めまして」が、り香ちゃんのお家だった。
行正 子どもたちがまだ小さくて、当時、出かけられるのがファミレスぐらいだったから。
ともさか 外食は難しい時期だったんだよね。気がつけば、3人の子どもたちが裸になって走り回ってたりするから(笑)。
行正 ほんとほんと。“おむつ一丁”でね(笑)。それにしても、面白いご縁よね。
ともさか 本当にありがたいです。“私ほど大雑把な人間はいない”と思ってたんだけど、り香ちゃんと知り合って「こんなところにも大雑把な人が! 素敵な暮らしをしてらっしゃるのに!」と(笑)。完璧なところと手を抜くところ、そのバランス加減がとても心地よくて…… 大好きです。
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