8月18日スタートのドラマ『素晴らしき哉、先生!』(ABCテレビ・テレビ朝日系/以下『すばかな先生』)の笹岡りお(生田絵梨花)も、悲劇を喜劇に変える力を持っているので、観ていると前向きな気持ちになれます。

夢と希望を胸に教育現場に飛び込んだZ世代の高校教師・りおは、2年目にして退職を考えるほどストレスフルな毎日を送っています。“自由”を拡大解釈して奔放に振る舞う生徒たち、教師に過度な期待を寄せる保護者。トラブル処理を若手に押し付けてくる年配教師……。ストレスのあまり、りおは仕事前になると下痢が止まらなくなる症状に悩まされていました。

ふつうならば、「身体が限界だと言っているのかも」「もっと酷くなる前に辞めた方がいいな」と思い悩むところですよね(もちろん、立ち止まった方がいい場合もあります)。ただ、りおはSNSの裏垢に「下痢復活」なんてつぶやきながら、悲劇を喜劇に変えていくんです。『かぞかぞ』の七実もりおも“昇華力”がすごい!

人生は、辛いことを避けて通ることはできない。でも、辛いことに出くわしたときの対応は、自分次第で変えることはできます。「もうあかんわ」な現実に出会ったとき、「わたしは、ダメなんだ」「もう無理かもしれない」とドロ沼に沈んでいくか。それとも、「もうあかんわー!!」とちょっとでも笑える方向性に持っていくか。“笑う門には福来る”という言葉もあるように、笑っていればちょっとでもいいことが起きるかもしれない。少なくとも、仏頂面でネガティブモードに入ってしまうよりは、気持ちがラクになると思います。

 


笑えないときこそ、笑う。余裕ができたら、悲劇を喜劇に変える“昇華力”を生かして前を向く。『かぞかぞ』と『すばかな先生』を観ていると、そんな生き方ができたらいいなと思わされます。
 

母の介護でしんどい私をTVドラマが救ってくれた。『かぞかぞ』『すばかな先生』から学んだ“悲劇を喜劇に変える方法”_img1
 

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