2ヶ月ほど前に父が自宅で急逝しました。あまりに突然のことだったので、心がついていかないことが多かったのですが、慌ただしいながらも無事に葬儀、そして四十九日法要を終えることができました。
本人も、そして私たち家族も、あと5、6年は大丈夫だろうと油断していたので、まだ何の準備もしていないところでの突然の死別。所謂“ピンピンコロリ”を理想とする人は多くいますが、デメリットもあることを実感したものでした。

 


父と突然の別れ

父が自宅で急逝。ピンピンコロリのデメリットとは?_img0
死別は突然やってくる!

あるとき、父の会社の社員から電話がきて、「お父さんが亡くなったよ」と言われました。一瞬、聞き間違えて、「父が何を無くしたのだろう?」と勘違いするほど、私にとってそれは意外なことでした。数日前にも電話をしていて、元気そうだったからです。
亡くなる前の父は、自分なりに1人暮らしを満喫していて(※母とは離婚し、別々に暮らしてはいたが、交流はありました)、毎日、ヘルパーさんや父の弟など、誰かしらが顔を出す状態になっていました。
それもあって、月曜の夜に自宅のお風呂場の湯船の中で亡くなり、発見されたのは翌日の昼間と、わりと早めでした。

私が慌てて父の家に行くと、警察関係者が何人も来ていて検視をしていました。事件性の有無を明らかにするために、必ず行われることのようです。
特に「父の家の鍵が見つからない」ということで、警察の人たちが必死に探していました。見つからないと事件の可能性が出てきてしまいますしね。
私は、父の突然死にショックを受けながらも、「事件性はないだろう」と考えていたので、「父の散らかった部屋から鍵を見つけるのは、さぞかし大変だろうなぁ……」なんて思ったものです。

1時間後、兄も駆け付け、警察補の方から「鍵が見つかったこと」「事件性はほぼないこと」などの説明を受けました。
父の遺体は医師による検案が必要のため、警察署へ。翌日に検案の結果を聞きに来てほしいとのこと。検案の順番は日によって変わり、呼ばれたときにすぐに聞ける状態でいる必要があるため、「朝から警察署に来て、待機していてほしい」と言われました。
また、検案後は葬儀屋さんに遺体を運んでもらう必要があるから、今日中に葬儀社の手配をしてほしいとのことでした。

急に「葬儀社の手配を」と言われても分からないことばかり。私たちがどういう葬儀社に頼めばいいのかと悩んでいると、「警察での遺体引き取りになれている葬儀社のほうが、勝手が分かるからいい」というアドバイスをもらい、警察署によく出入りしている葬儀社を教えてもらい、手配をしました。


警察署で「葬儀の打ち合わせ」


翌日、私と兄は、朝10時に警察署の受付で待機しながら、葬儀屋さんと葬儀の打ち合わせをしました。葬儀の日程が遅くなればなるほど、遺体を安置する期間が長くなり、その分、費用がかかってしまうのですが、運よく4日後に希望する葬儀場を抑えることが出来ました。

ただ4日後に葬儀を行う場合は、もうこの日のうちに、どんな祭壇にするのか、香典返し、食事はどんなものにするのかなど、あらゆることをほぼほぼ決める必要がありました。
父は高齢のため、仲の良かったお友達はほとんど先に天国に行ってしまっているので、家族葬&1日葬にしたのですが、どれだけ豪華な葬儀にするのかについては、家族間で結構、モメました(苦笑)。
私は予算内でどうにかしようと考えていたのですが、母や兄は、父の華やか好きな性格を思うと、豪華にしたがったのです。気持ちはわかるのですが。
ただ、「葬儀が終われば、完了!」なんてことはなく、すぐに四十九日法要もあるので、お金は色々とかかるもの。それも踏まえての準備が必要なのですよね。

この日は、なかなか順番が回ってこず、結局、8時間も警察署の受付で待機し続けたのですが、その甲斐もあって、葬儀の打ち合わせはほぼ終了。
ようやく検案の結果を医師から説明を受けました。その結果は、私たちの予想とはちょっと違うところがありました(つづきます)。