美容について書かれた本は、コスメマニアや女子力高めのひとたちのものだと思っていませんか?
美容本の枠を超えた!『心に効く美容』はわたしたちのサバイバルブック
でも、MEGUMIさんの最新刊『心に効く美容』は、コスメ情報やメイクアップのテクニックだけが書かれた、よくある美容本ではありません。
日々の生活に追われつつ、いかにプレッシャーやストレスに負けずに心と身体をしなやかに、健やかに保つのか。
そのための知恵やノウハウがぎゅっと詰め込まれた、わたしたちのためのサバイバルブックなのです。
密度濃いめのミドルエイジ、生き抜く最強手段は「自分のケア」
そんなMEGUMIさんは最新著『心に効く美容』で、美しさと健やかさとを両立させながら、現代の社会でしなやかに生き抜くための具体的な方法を、惜しむことなく公開しています。ミドルエイジになると仕事でもプライベートでも、それまで考えもしなかったような問題に直面する機会が増えますよね。
パートナーを探したり、妊活や子育てで悩んだり、親の介護に戸惑ったり。昇進を打診されたり、リスキリングへの挑戦もあれば、それまでの関係をリセットしたりすることも。たいていの場合はそれらのうちのいくつかが、同時進行しているのではないでしょうか?
そうして人生の密度が濃くなると、充実に向かうという側面ももちろんあるけれど、心と身体に掛かる負担もより大きくなっているはずです。
自覚する間もなく目的に向かって邁進し、ふと気がつけば、自分のケアを考えることすら忘れていた、なんていうことも。
MEGUMIさんによると、自分自身へのケアは、ただの贅沢ではなく心を守るための必須事項なのだそう。
俳優、プロデューサー、美容家として多忙な彼女がセルフケアをそこまで重視しているのは、俳優としてキレイにしておかなくてはならないからというのもあるけれど、いちばんの理由は、セルフケアが心身のバランスを保ち、ベストな自分でいられるための何よりの自衛策だから。
「感情のたずなを引く」は、自分を守るための最初のステッ
プ!
心のケアを怠ると、遅かれ早かれ身体に影響しますよね。
具合が悪くなって初めて負担がかかっていたのがわかる、そんな経験をしたことがあるひとは、けっこうおいでになるのかも?
MEGUMIさんがいちばん大切にしているのは「自分の感情のたずなを引く」という考えかた。自分の感情をしっかりコントロールして主導権を握るのは、心身のバランスを保つための第一歩だというのです。
なぜなら、感情に振り回されずに自分で自分を冷静に見つめられるようになると、ストレスやマイナスな感情が押し寄せたとき、心を守るために対策できる余裕が生まれるからです。
たとえば「悲しい時は身体が冷えている」とMEGUMIさんは指摘します。
だから「悲しい」と感じたときは冷えた身体を温める。そうすると、温まった身体が心をほぐしてくれて「あれ? 意外と大丈夫かも」と思えるようになれるから、というのです。
長年、芸能界という百戦錬磨な世界をサバイブしてきたMEGUMIさん、自分で試して効果を実感し、本当に役立つと感じたものだけをお披露目してくれています。ひとつの悩みに対して複数の提案がある点も、「MEGUMI姉さん、頼りになる」と思わせられました。
個人的に「なるほど!」と思ったのは、肌をしっかりケアすると、同時に自己肯定感が磨かれて、自信に溢れた「わたし」ができあがる、というところ。
映画『愛にイナズマ』に映画プロデューサー役で出演したMUGUMIさん、あのときたしかに肌が底光りしていたものねと、心と身体の繋がりに、深く納得したのでした。
心の支えになる一冊が、いつもそばにある安心感
思い返せばあれは、夫を亡くしてからだいぶ経った頃の、ある朝のことでした。鏡に映った自分の姿を見て「この人は誰?」と思うくらいに驚いたのです。
泣き腫らした目はぱんぱんにふくれ、顔はむくみ、肌はくすんでぼろぼろでした。
「もし夫がいまのわたしのやつれた姿を見たら、どんなにがっかりするだろう」。
彼が愛し、慈しんでくれていたわたしというものを、悲しみに沈むあまりずっと粗末に扱っていたのだと、申し訳なさでいっぱいになったのです。
その朝から、化粧台に置かれたままになっていた化粧水や乳液たちをひさしぶりに手にとって、乾燥し切った肌を保湿したり、アロマオイルを入れてお風呂に入り、身体を芯からゆっくり温めたり。
そうやって愛され、慈しまれた記憶や彼のあたたかさを思い起こしているうちに、愛し愛された日々が途絶えてしまった辛さが、愛されたことの尊さを慈しむ思いに変わってゆき、白黒だった世界に少しずつ、また色がさしはじめたのでした。
もしあの時、自分の心をケアする具体的な方法がまとまって書かれた本があったなら、もっと早くに自分をケアして、癒せていたのかもしれないな、と。
でもいまは、どんな辛いときでも頼れる本があるから大丈夫と、思えるようになっています。
セルフケアは周囲を幸せにする近道だった!
MEGUMIさんのライフテーマは「世の中の女性を幸せにしたい」なのだそう。この本の中でも、わたしたち女性ひとりひとりが心身の健やかさを保つことが何より重要だと、繰り返し訴えています。
ともすれば、自分のことは後まわしにしがちなミドルエイジのわたしたちです。
だからこそ「だれかのために」をいったん脇に置いて、エネルギーを自分に向けてみる。そうやって自分自身を大切にしてケアすれば、心に生まれた余裕に動かされて、まわりに対しても優しいわたしになれるのです。
セルフケアは、周囲を幸せにする近道なのでしょう。だからこそ、いつでも手に取れる場所にこの本を置いておきたい、そんな思いが溢れた一冊でした。
著 MEGUMI
講談社
発売日:2024年5月12日
1650円(税込)
「メンタル強い」「ブレない」と思われがちな MEGUMIが、さまざまな経験をし、10年をかけて、あらゆる美容法を試した末にたどり着いた、心に効く「美容法」と「思考法」を紹介。
MEGUMIが実際に使用しているコスメやサプリの写真も多数収録。
読んだ人が、美肌と自己肯定感を両方手に入れて、少しでも毎日が明るくなるように。頑張っている人に寄り添い、優しく背中を押す一冊です。 心の危機に陥り、メンタルがどん底だったとき、どうやって乗り越えたか。 ここでしか読めないロングインタビューも掲載。
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文/河合さくら
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