【辛酸なめ子のリアル断捨離レポ】靴下やヒートテック、食器、化粧品…大人のおもちゃは買い取り可能?_img0
イラスト/辛酸なめ子


そもそも、どうやって捨てたらいいかわからない


「部屋を整理すると視界が変わるので、思い付くことも変わってきます。行動が変わっていきます」と、「服捨て」で人生を好転させた昼田祥子さんはおっしゃいます。

しかしものを溜め込む癖があると、まずどうやって捨てていいかわからなくなります。昼田さんは、手始めにメルカリで売ったとのこと。

「捨てるのにハマったのはメルカリがきっかけでもあります。かなり儲かりました」

私も何度かメルカリでバッグなど売ったことがありましたが、完全な買い手市場で、バッグのあらゆる角度の写真を要求され、即レスしないと低評価をつけられ、安く値切られ、かなり精神的に大変だった記憶です。

「たしかに面倒くさいです。一番楽に処分できるのは、セカンドストリートとかにガンって持っていくこと」

セカンドストリートは未経験ですが、他の買い取り業者に何度か出して、タダ同然(実際に0円になったことも)で買い叩かれて、そちらもメンタル的なダメージがありました。以前はもうちょっと良い値段で買い取られた気がしますが……。

「とんでもなく安いですけどぐっとこらえます。ただ8年前は、市場が小さくて出せば売れたんです。今は古着市場も飽和状態なのかもしれません。値段がつかないのなら、寄付するとかどなたかにあげるのが良いのかもしれません

 


値段とか気にせず、ちょっと高い憧れの服を選んで買って帰って、クローゼットの中にある服と見比べてみる


服を処分する時は、やはり服にお礼を言った方がいいですよね。

「私はやっぱりご縁があって来てくれたと思うんで『ありがとう』って言ったあと『また会いましょう』って言いますね」と、昼田さん。服も姿形を変えて生まれ変わって、ちょっと似ているけどアップグレードした姿で再会できるかもしれません。

「メルカリはアイロンをかけてきれいな形で出すのが、服に対する感謝の気持ちの表れかもしれませんね。恋人関係と一緒で、終わりよければ全て良し、です」

やはり服にも意識が宿っていると考えて大切にした方が良いのでしょう。

【辛酸なめ子のリアル断捨離レポ】靴下やヒートテック、食器、化粧品…大人のおもちゃは買い取り可能?_img1
 

「なめ子さんのお話を聞いていたら、服から凄くエネルギーをもらいやすい人だと思う。値段とか気にせず、ちょっと高い憧れの服を選んで買って帰って、クローゼットの中にある服と見比べてほしいです。もしくは試着だけでも良いので、今の自分よりちょっと高いエネルギーの服をまとってみて、手持ちの服がどう見えるか体感してみてください。そういう服は違う未来を見せてくれるんですよ

と、昼田さんにアドバイスいただき、お忙しいのに伊勢丹に同行してくださるというのでありがたく後日ご一緒に伺いました。そこでは、昼田さんが店員さんに「mi-mollet読んでますよ」と声をかけられ、人気ぶりを実感。何着か試着して、最終的にはラベンダー色のワンピースなのかトップスなのかわからないけれど、素材が良い服を購入。

その時はまだギリギリセールが開催中で、昼田さんは「セールでは買いすぎるので買わない。正規の価格のほうが本気で選べる」とおっしゃって、その精神は素晴らしいと思いましたが……私は貧乏性なので半額の服を購入してしまいました。この意識も、断捨離していけば変わってくるのでしょうか。人生の後半なので、なんとか身の回りを整理していきたい思いです。