「女たちよ、強く自由に生きろ」というエールをもらった
私が『損するのは嫌だから』をオススメする理由は、胸キュンできるから、だけではありません。個人的には“闘う女性たちにエールを贈るドラマ”だと感じていて、たくさんのエネルギーをもらえる作品なんです。
ヒロインのへヨン、同居人のジャヨン、親友のヒソンなど、パワフルな女性キャラクターたちが続々と登場し、見ているだけで元気になれます。彼女たちの共通点は個性的でエネルギッシュで、いっさい型にハマらないところ。
誰よりも型破りなヒロイン・へヨンは、常に彼女らしさを貫いていて、いつも堂々としており、誰にも媚びないところがカッコいいです。印象的だったのが、ヘヨンが年配の女性から「夫に家庭料理を食べさせてあげていないのか」と指摘され、そのことを愚痴るシーン。
夫が朝食を抜いたり家庭料理を食べていないと、世間は「妻がやってあげないからだ」と思う風潮に、へヨンは「私も働いているのに」と不満をこぼしていました。
確かに、夫がまともに食事をしていなかったり、シャツにアイロンがかかっていなかったりすると、「奥さんがちゃんとしていないんだね」と当然のように口にする人々、いまだに多いですよね……。なぜ妻ばかりの責任にされてしまうのか……。何気ないシーンでしたが、思わず頷いてしまいました。
また、他の女性キャラクターたちも揃って個性的。親友のヒソンは、長年付き合っている彼氏はいるものの結婚願望がなく、さらには複数の男性と同時に付き合う主義の“ポリアモリー”。
そして同居人のジャヨンは、ちょっと刺激的な成人向けのWEB小説作家。彼女たちの会話の中には下ネタもしょっちゅう飛び出すのですが、女性同士が頻繁に下ネタを言い合うドラマは今まであまりなかったと思うので、すごく新鮮で面白かったです。
『損するのは嫌だから』を観ていると、世間が決めつけた「女性はこうであるべき」という理想やルールにとらわれることなく、強く自由に生きろ! と言ってもらえている気がして、たくさんの元気や勇気をもらいました。
『ペントハウス』のオマージュも! 韓ドラファンは大喜びの仕掛けがてんこ盛り!
コメディ要素がかなり強めでドロドロ感が少なく、爆笑シーンもたびたび出てくるので、ノーストレスで楽しめるドラマだというのも魅力。
ちなみにキム・ヨンデのブレイクのきっかけでもある『ペントハウス』をオマージュした場面や、同作品を確実に意識したセリフが出てきたり(ちなみにジャヨンを演じるのは『ペントハウス』でキム・ヨンデの双子の妹を演じていたハン・ジヒョン)、カメオ出演(特別出演)の俳優がとっても豪華だったり、韓ドラファンの心をくすぐる仕掛けがたくさん盛り込まれています。『ソンジェ背負って走れ』で時の人となった俳優ピョン・ウソクが特別出演したことは特に大きな話題となりました。
また主人公カップルだけでなく、サブカップルの恋の行方も見どころのひとつ。全ての登場人物に愛着が湧くので、全角度からドラマを楽しめます。
Prime Videoで配信中の胸キュンラブコメ『損するのは嫌だから』、ぜひご覧ください!
スピンオフドラマ『社長のお品書き』も配信中です!
構成/山本理沙
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