—— 当時は家族以外の人との接触をなるべく避けるように言われていましたよね。

支援に入ってくださっている方たちにも、それぞれの家族の事情があります。同居の親を介護している方。感染したら収入減に直結してしまうシングルの方。娘を支援してくださっているチーム全体が安心して継続的に動けるようどうしたらいいか、常に気を遣っていました。2020年4月からは会社の在宅ワークの運用も変わり、常時シッターさんやヘルパーさんに在宅していただかなくても可ということになりました。

ワクチンが行き渡り、ヘルパーさんたちを含め、全員が2回目の接種を終えるまでは、娘は公共交通機関を利用することは控え、学校が徐々に再開されても車で往復しました。ようやく電車に乗って下校することができるようになったのは中学2年の秋ごろ。その間、ヘルパーさん一家が全員コロナに罹患してしまい、保健所とのやりとりをご一家の代わりに行ったり、段ボールに食料を入れて、玄関前に置きにいったりしたこともありました。

 

—— 突然の休校から学校が再開するまでの間、とくにお子さんのいらっしゃるご家庭はどこも、必死だったのではと思います。

私自身も、いきなり休校になってからどうやって日々をやりくりしたのか、記憶がおぼろげです。買い物も外食もできず、他者との非接触を心がけ、家族の健康管理をすることで頭がいっぱいでした。

放課後等デイサービスの通所も、感染防止の観点からしばらく見合わせることにしました。愛育学園も娘を心配してくださり、休校中でしたが卒業するまでの間、心のケアをするために週に数回、午前中の数時間、学校の近くの公園で先生が遊んでくださいました。