「韓国のNHK」と言われるKBSに『スターパパ奮闘記!スーパーマンが帰ってきた』という番組があります。

タイトル通り有名人パパによる子育てに密着する番組で、ちょっと前には格闘家・秋山成勲とその妻でモデルのSHIHOのカップルが出演したりしていたので、ご存知の方もいるかもしれません。何しろ自宅のいろんな場所にカメラをつけて、私生活に24時間密着するのを許しちゃう韓国バラエティの凄さ。もちろん「この時間はスイッチを切る」とか「こういう場面は映っても絶対に使わない」とかいう厳しい取り決めはあるんでしょうが、ヤラセなし(やると番組が終わるほどの抗議が来る)で映し出される芸能人のお宅&私生活withかわいい赤ちゃんなんて、そりゃ見るよね~という番組です。

【自発的シングルマザー】韓国の藤田小百合さんの生き方から考える「子どもを産むか産まないか」その権利は誰のもの?_img0
 

3年ほど前、「自発的シングルマザー」である日本人タレントのサユリ(藤田小百合)がこの番組に登場したことは、韓国社会にいろんな反応を引き起こしました。

というのも彼女は精子バンクを利用して妊娠、出産した未婚の母だったんですね。彼女のその決断を「勇気づけられた」と称賛する人がいる一方で、「自発的シングルマザーを美化するな」「(公共放送は)正しい家族観を提示し、結婚と正常な出産を奨励(すべき)」という声が上がったわけです。

ええとそれはつまりですね、「未婚での出産は、美しくもないし、正常でもない」と思っている人がいる、ってことですね。


ちなみに後にサユリさんは未婚で出産した理由を「自分は子供が欲しかったが愛する人は子供を望んでいなかった。検査で自分が妊娠しにくい身体だと知り、これから愛する誰かを探していては出産可能な年齢を逸すると考え、40歳目前で精子提供を受けることを決断した」と語っています。「望まない相手に子作りを強いるのは性暴力に等しいと理解した」とも言っていて、個人的には至極まともな人という印象を受けました。

こういう人を応援せなあかん、と思った私だったわけですが。前回に引き続き読んでいる『家族、この不条理な脚本』に、お前まだまだわかっちゃいねえな、と言われる展開に。

 
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