当時、期待のアーティストだったアリーヤは大物プロデューサーのR・ケリー(本名ロバート・ケリー)に気に入られ、15歳で妊娠。未成年との性行為は犯罪にあたるため、それを隠蔽するために年齢詐称させられてR・ケリーと結婚するも、結局、嘘はバレて結婚は無効に。その後、R・ケリーは未成年への性的人身売買や性的暴行などを働く性犯罪ネットワークを牛耳っていた罪で30年の禁固刑に。この飛行機事故はジェイ・ZがR・ケリーと自分たちの悪事を隠蔽するためアリーヤの口封じに仕組まれたものだと当時から言われてきましたが、ここにきて信憑性が出てきたのです。

ディディ逮捕の余波がすごいことに!“犯行を黙認?”ビヨンセはコメント欄大荒れ、“当時13歳のJ・ビーバーを売った?”アッシャーは過去投稿を全削除_img0
2001年8月、飛行機事故で亡くなった歌手のアリーヤ。享年22歳。写真は亡くなる3週間前に撮影されたもの。写真:Everett Collection/アフロ

これにより、ビヨンセのインスタグラムのコメント欄は大炎上。報道などどこ吹く風で否定コメントも出さずに自身の新しいウイスキーブランド「サー・デイヴィス」を宣伝する投稿をあげ続けるビヨンセに、大勢の人々が疑問と批判を投げかけるコメントを書き込んでいるのですが、未だ彼女はコメント欄を閉じようとはせずに、ノーコメントを貫いています。

その後、ジェイ・Zとビヨンセの法的代理人はジャガーのコメントを「完全に虚偽」だと指摘し、番組は当該シーンを公式アーカイブから削除。司会者のピアース・モーガンが根拠のないコメントを放送したことを謝罪する事態に。
 

 


それでもこの騒ぎは収まらず、TikTokやXでは「#thankyoubeyonce(ありがとうビヨンセ)」がミームになって大盛り上がり。たとえば「インターネットが復活した #thankyoubeyonce」、「無事に帰宅したよ! #thankyoubeyonce」、という具合に、何でもかんでも、ビヨンセに全く関係ないことでビヨンセへの感謝を述べるのです。自分のプロフィール欄に「#thankyoubeyonce」を入れるのもトレンドに。

これはファンたちが、過去の受賞スピーチでセレブたちが、ビヨンセと関係ない受賞でもなぜかビヨンセに感謝を述べている、というパターンに気づいたことから始まったもの。グラミー賞では2017年のアデル、2023年のミーガン・ジー・スタリオン、2024年のジェイ・Zが、それぞれ受賞スピーチでビヨンセに謝辞を贈っていますが、中でも最優秀アルバム賞を獲ったアデルが、泣きながら「この賞はビヨンセが取るべきだった」とスピーチしたのは、言われてみれば(アデルがビヨンセの大ファンだという事実を差し引いても)ちょっと異様でした。“白すぎる”グラミーへの反発と当時も話題になりましたが、実はあれは、「ビヨンセに嫉妬されて消されないための処世術だった」というのが、現在のネット民の見解となっているよう。

ディディ逮捕の余波がすごいことに!“犯行を黙認?”ビヨンセはコメント欄大荒れ、“当時13歳のJ・ビーバーを売った?”アッシャーは過去投稿を全削除_img1
2017年の第59回グラミー賞授賞式で、スピーチ中に会場のビヨンセに向かって手を振るアデル。写真:ロイター/アフロ

またTikTokでは、くしゃみをしたユーザーが友人に「ブレスユー(『祝福を』という意味で、アメリカでくしゃみをした人に言う決まり文句)」と言われると、それを友人が伝えてくれたことに対してビヨンセに感謝する、という動画もバズり中。「私はビヨンセに感謝する時間を取りたいと思います」と、受賞スピーチのような口調で話し、「ビヨンセがいなければ私は友人から、この祝福を受けるためにここにいることはなかったでしょう」と続けます。