「自然が与えてくれるものに感謝する」機会が与えられる年

——新たな時代といっても、AIや新人類のような存在が世の中をガラリと変えるわけではないのですね。

水晶:A Iは確かに世界を大きく変える可能性はありありますが……。時代が変わる」というのは、何もテクノロジーが台頭する時代になる、という話とは限りません。国内で見れば、日本の厳しい自然の中で培われた知恵や技術が再注目されたり、あるいはこれまでとまったく同じではないけれど、最先端テクノロジーの力を借りたりして、よりよい形に発展しながら、大切なものは残していくことも大事になると思います。

2026年「風の時代」の本格期には混乱も。変化のヘアピンカーブを曲がった先に、私たちを待ち受けているもの【水晶玉子】_img0
 

特に2025年6月10日以降は、「大地」「故郷」などを司る蟹座に拡大の星・木星が入ると自然と古い物が再評価され、変化の波の中で残したい物を世の中的にも個人的にも考えるべき時になります。

すっかり浸透した「計画運休」


——そう思うと、「風の時代」は新しい時代ではあるけれど、どこか人間の営みの原点に返っていくような、そんなイメージもあるのですね。

水晶:まだ風の時代が始まって4〜5年。風の時代は約200年続くのでまだ扉が開いたくらいのレベル。それに生きている人のほとんどは「土の時代」に生まれているわけですから、そんなにいきなり変われるわけがありません。それでも、「数年前だったら考えられなかったこと」も、「今では当たり前に受け入れている」ことがたくさんありますよね。

リモートワークや多拠点生活もそうですし、インフラを見ていてもそれを感じたりします。たとえば、「なにがなんでも仕事に行く」仕事最優先の世の中だった頃は、台風の影響で新幹線や電車が止まり、帰宅難民になることもよくありました。でも今は台風が接近すると、鉄道会社各社は計画運休を実施しています。人々も、台風が接近するたびに「計画運休があるかも」「会議をリモートに切り替えよう」と柔軟に対応できるようになり、「安全面を考慮した判断ならば仕方ない」と納得して受け入れている。

こんなふうに、いろいろなことを合理的に冷静に判断しようとする世の中の風潮も、風の時代の本格期に向けて、みんなが少しずつ慣らし運転をしながら意識を変えていっていると感じます。