日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。
今日ご紹介するのは、仕事にまつわるモヤモヤエピソードです。
「なんで怒ってくれなかったんですか?!」
エピソードをお寄せくださったのは、春にマネージャーになったばかりのコノミさん(40歳・会社員)。
長らく勤めている総務部で、この春管理職になりました。
総務部歴は15年ほど。部内でも一番のベテランで、上司も後輩たちもいつも頼りにしてくれていたと思います。子育てもあるので管理職にはなりたくなかったのですが、上司からの説得もあり、チャレンジしてみることにしました。
「子どもがいる女性でも管理職になれる」
そんな事例になれればという思いからだったのですが……。中間管理職がこんなに大変だったなんて。この半年、たくさん洗礼を受け続けてすっかり疲れ果ててしまいました。
一番ショックだったのは、仲が良かった後輩(今は部下)からの一言。
大きいトラブルが発生して彼が他の部署と揉めたときに間に入ってとりなしたのですが、私のソフトな対応が気に入らなかったよう。トラブル解決後に、「あのときなんで怒ってくれなかったんですか?! いつも強気だったくせに……」と涙ぐみながら吐き捨てられました。
管理職になる前は、「ときにはガツンというコノミさん」というキャラだった私。総務部には社内のトラブルが持ち込まれることが多く、他の部署からぞんざいに扱われがちな面もあるので、社内の人間関係にストレスがたまりやすいんですよね。
客観的に業務を見るようになったせいでより冷静な対処ができるようになったのと、肩書がついたのであまり強硬な態度はとれないという計算が働いたのですが、部下たちはもっと強気に相手を言い負かしてほしかったみたい。
それ以来、部下たちとの心の距離が離れてしまったような気がします。もともと私がいた「頼れる先輩」ポジションには別の後輩がついていますし、「もう昔みたいに和気藹々とはできないのかなぁ」なんて悲観的になってしまいます。
立場が変われば、見える景色も変わる
管理職になられて半年がたったとのこと、本当にお疲れ様です。中間管理職って、精神的にしんどいところが多いのだろうなあと想像しながら読みました。コノミさん、適度に自分を甘やかしながら、ストレスリリースしてくださいね。
「管理職になったとたん、他部署に対して態度が甘くなった」なんて指摘されたらショックですよね。新任マネージャーの立場からすると、部下たちが自分を信頼してついてきてくれることが一番大切なこと。その信頼関係が揺らいでしまうのではないかとモヤモヤしてしまった気持ち、よく分かります。
コノミさんの言うように、管理職という立場になったことでものの見方が変わったんですよね。部署の存在意義や、会社全体の利益、今後の業務運営のやりやすさ……色々な視点を持ったことで、コノミさんの仕事に対するスタンスが微妙に変化することは当然だと思います。
そのことが、背景も含めて部下たちに伝わっているか? ということが今回のモヤモヤのポイントだと思います。十分な説明やフォローもなく、上司としてカットインして穏当に話をまとめてしまったなら、部下からすれば「自分の顔をつぶされた」「上司は自分の味方をしてくれなかった」と思ってしまっても仕方ないかもしれませんよね。
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