色合わせ、切り方、盛り付け方…etc.「お店みたいなひと皿」をつくるポイントがわかる
もうすぐ年末。お客様を家へ招いたり、一品作って友人宅に伺ったり、なにかと人と集まる機会が多くなります。そんなときに頭を悩ませるのが、「どんな料理でもてなすか」問題。食べさせる相手がそれなりに主婦歴、自炊歴のある人たちだと、普通の手料理では満足してもらえないかも……と不安に。さらに、味に自信があっても、家庭料理だと地味過ぎてパーティーシーンには不向き? などと、ネガティブな考えが頭の中をぐるぐる。結局、デパ地下で買ってきた料理をお皿に移し替えて出した、という経験をした方も少なくないはず。
そんな悩み多きホリデーシーズンの頼れる参考書となってくれるのが、先ごろ発売した『料理が“こなれる” 中本千尋のひと皿レシピ』です。
著者の中本さんは、SNSの総フォロワー数50万人超え(2024年9月時点。個人、レシピ、プロデュースブランドの3アカウント総計)を誇る新進気鋭のフードデザイナー。幼少期からキッチンに立ち、高校在学時からフレンチレストランで修業を重ね、短大の調理学科を卒業後は、料理教室の講師等を経て26歳で独立。スパイスカレーのお店からスタートし、ケータリングや料理サロン、店舗のメニュー監修など、様々な形で食に携わってきた猛者。さらに、短大時代から20代前半にかけては、雑誌『CLASSY.』の人気読者モデルとして活躍していた、ユニークな経歴の持ち主です。
ケータリングの仕事にも長らく関わってきた中本さんは、何よりも「見た目、そしてひと口目のインパクト」を大切にしているとのこと。本書の中では、最初のひと目&ひと口で心をギュッとつかむ素材の組み合わせ方、色合わせ、切り方、盛り付け方などを「こなれポイント」として紹介しているため、普段料理を作り慣れていない人でも、練習なしで簡単におもてなし向きの一品が作れるようになるのがありがたい!
例えば、手軽な前菜の定番・カルパッチョのページでは、素材の色合わせの法則や、美しい盛り付け方、簡単に味が決まるソースなどを分かりやすく指南。また、「彩り野菜シュウマイ」のように、皮の代わりに色鮮やかな野菜の細切りを使った華やかなメニュー提案もあり、これからのホリデーシーズンに役立つこと間違いなし。SNS上で100万回閲覧された「基本のステーキ」の焼き方も詳しく掲載されているため、日常のごはん作りにももちろん生かせる内容となっています。
材料
・牛ヒレ肉(ステーキ用・2cm厚さくらい)…2切れ
・塩、あらびき黒こしょう…各適量(片面につきひとつまみ)
・バター…10g
・A(みりん/大さじ3、しょうゆ/大さじ1、水/大さじ1)
・クレソン…適量
①牛肉は冷凍庫から出して1時間ほどおき、室温に戻す。
②両面に塩、こしょうする。フライパンにバターを入れて強火にかけ、少し茶色く色づいたら肉を入れる。片面1分30秒ずつ、こんがりと焼き色がつくまで焼いて取り出す。
※このとき、肉はあまりさわらず、しっかりと焼き色をつける。
③アルミホイルをかぶせ、15分ほどおいて肉を休ませる(②で取り出した肉に余熱で火を通すことで絶妙なロゼ色に)。肉汁が出てきたことを確認し、そぎ切りにして器に盛る。
④②のフライパンにAを入れ、とろみがつくまで軽く煮詰める。肉にかけ、好みでクレソンを添える。
1冊の中にはホームパーティー向けの洒落たおつまみや、かわいくてヘルシーなお弁当メニュー、重箱を使わない今どきな「モダンおせち」の提案などもあり、本当に盛りだくさん。色合わせがきれいで、味にもちょっぴり気が利いた料理の数々は、おもてなしが苦手という人に自信をつけさせてくれること請け合いです。日々キッチンに立つ方だけでなく、これから料理を始めようと思っている方にも力強い味方に! ぜひ本書と著者SNSをチェックしてみて。
『中本千尋のひと皿レシピ』
料理の味はもちろん、見た目から楽しくなる、“こなれて見える”テクニックで、お店みたいな料理に格上げ!
料理に苦手意識のある方も、1ランク上のお料理上手になりたい方も満足できる、簡単でおいしいレシピを紹介。
著者:中本千尋
発行:主婦の友社
定価:1760円(税込)
発売日:2024年11月1日
Amazon はこちら
※電子書籍も同時発売
構成・文/栗田瑞穂
【著者紹介】
中本千尋(なかもと ちひろ)
フードデザイナー、料理研究家。1986年生まれ、大阪府出身。食いしん坊の好奇心と、家族に手料理を振る舞ったことをきっかけに、幼少のころより料理の道を志す。フレンチレストランや短大の調理師学科の講師などを経て独立。料理講師歴18年のキャリアを活かし、“食の時間を楽しくデザインする”をコンセプトに、ケータリング、カレー店の経営、レストランのメニュー監修、セミナー、企業のレシピ開発、オンラインサロンなど、国内外で活動。最近では、ドイツやフランスの飲食店のプロデュースも行う。Instagramの総登録者数は50万人超え(2024年9月時点)。また、自信のプロダクトブランドDish(es)を立ち上げ、商品開発やデザインを行っている。
Instagram @chihiro_nakamoto @tsumamo.tv @dishes_chihironakamoto