ぶるるさんからの質問
Q.
夫と別居中。子供のために我慢して会っているが、本当は離婚したい

一人娘を連れて実家に戻り、7年になります。夫から別居を切り出されて出て行ったのに、夫は毎月のように私たちの住む街へ遊びに来ます。連休は家族3人で旅行することもあります。夫への愛は冷め切っているのですが、娘は夫になついているので、娘のためと我慢して一緒に過ごしている状態です。娘は今、小学4年生。中学生になって部活や勉強が忙しくなったら、毎月夫と会うのも難しくなるから離婚しても会わなくなっても大丈夫かな、と思ったり……。こんな状況の場合の、離婚のベストタイミングを知りたいです。(42歳)

特別ゲスト 原口未緒先生の回答
A.
今後娘さんが父親と会うか会わないかは、 娘さんが決めることです!

娘さんのために離婚をしない、とおっしゃっていますが、離婚をしてもしなくても娘さんの環境は変わりません。ですからこれは、“ぶるるさんがどうしたいか”で決められたらいいと思いますよ。

ここで、ぶるるさんのケースで必要になるかもしれない手続きについてお伝えしておきますね。

まず名前ですが、離婚後も母子ともに夫の姓を名乗り続けることは可能です。手続きは、離婚届を出すときに「離婚の際に称していた氏を称する届け」を一緒に出すだけ。もし後で旧姓に戻したくなったら、裁判所に「氏の変更の申し立て」をすれば大丈夫。ですから娘さんの環境を変えたくないなら、とりあえずは旧姓のまま生活を続けられてはいかがでしょう?

また、籍を抜いて母子家庭になりますと、児童扶養手当(母子手当)が毎月出るようになります(条件に応じて9990~42320円)。ただしこれは、実家住まいだったり、ぶるるさん自身の収入がそれなりにあったりすると、出ない可能性も高いでしょう。

反対に籍を入れたままですと、夫には妻子の扶養義務がありますので、“婚姻費用”というものを夫からもらうことができます。この額は夫の収入、ぶるるさんの収入、また子供の人数などによって変わってきますので、詳しくは“婚姻費用の算定表”というものを調べて算出してみてください。

籍を抜くと婚姻費用はもらえなくなりますが、婚姻費用と養育費は別ですから、養育費はもらい続けることができます。ただ夫は娘さんのことをかわいがっていらっしゃるようですから、離婚してもこれまでと同じ額を払い続けてくれるかもしれませんね。

そう考えると、籍を抜くことで変わることはほとんどないのですよ。娘さんがお父さんになついているのなら、別にるるぶさんが同席せずとも、2人で会えばいいだけのこと。中学生になったら部活に専念してお父さんと会うのをやめるかどうか、それもるるぶさんではなく娘さんが決めることです。もう少し子離れする気持ちをもって、今後のことを考えてみてくださいね。

そのうえで、「7年もたつしきちんと籍を抜いておこう」というお気持ちなら離婚されるのもいいでしょう。我慢しながら家族3人で過ごしたところで、娘さんは気づかれると思いますよ。それよりも娘さんに、「アナタは自由にお父さんと会っていいのよ」と伝えることのほうが大事ではないかと、私は思います。

いかがですか?
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PROFILE
  • 原口未緒(はらぐちみお)1975年生まれ。弁護士。学習院大学法学部卒業。2004年に弁護士登録。民事、商事、家事、刑事、倒産処理、債務整理など様々な案件を担当した後、2010年に「未緒法律事務所」を開所。夫婦、離婚案件を主に扱っている。法的な解決策を提案するだけでなく、コーチング、カウンセリング、セラピー手法を取り入れ、「心のケアもする弁護士」として人気がある。著書に『こじらせない離婚 「この結婚もうムリ」と思ったら読む本』(ダイヤモンド社)がある。自身は3度の離婚を経て、現在4度目の結婚をし第一子を妊娠中。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る