40代も半ばに入り、以前は遠い未来のことのように思っていた「シニア世代」という言葉が射程距離に入って来た今日この頃。どうやったら素敵に歳を重ねて、老いても魅力的なマダムになれるのかって、私にとっての切実なテーマです。そんな中、還暦を過ぎても現役で活躍し続けるハリウッドセレブのニュースが最近増えて来ているように感じるのは嬉しい限り。今回からは数回にわたって、そんなシニア世代のハリウッドセレブから、いつまでも美しく輝いているためのヒントを考察していきたいと思います。
まずはつい先日、パリ・コレで行なわれたロレアル・パリのスペシャル・ファッションショーのランウェイに登場した、大女優のジェーン・フォンダ(79歳)とヘレン・ミラン(72歳)のニュースから。
ヘレンは69歳にしてロレアル・パリのイギリスでのアンバサダーに選ばれたし、ジェーンも同ブランドのアンチエイジングラインのイメージキャラクターを務めています。このショーではドーツェン・クロースやイリナ・シェイクなどの若手モデルも登場したのですが、フィナーレで全員集合した場面でも、小娘には太刀打ち出来ない貫禄オーラで、断然素敵だったのです♡
ワイドパンツにドレッシーなコートを羽織ってステッキを持ったヘレンと、ゼブラ柄のドレスを纏ったジェーン。ふたりとも、自信に溢れた表情と堂々としたウォーキングで、めちゃめちゃかっこいい! ここで私はまた、前回ヴェルサーチのショーに登場した90年代スーパーモデルズを観て感じた、「歳を取ったら、大事なのは姿勢と髪の毛」ということを改めて思ったのでした。
ジェーンと言えば、80年代にワークアウトビデオが流行ったことも懐かしい思い出ですが、今年に入り、以前『裸足で散歩』で共演した、ロバート・レッドフォードと38年ぶりに共演した映画が公開になることでも話題に。対するヘレンは、2006年に『クイーン』でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、2015年には『ジ・オーディエンス』で人生初となるトニー賞を69歳にして獲得。初めての賞受賞は84年のカンヌ国際映画祭でのことなので、かなり遅咲き&息の長い女優さんなのですね。
またまた前置きが長くなってしまいましたが、今回は、そんなふたりのシビレる名言をご紹介したいと思います。
まずジェーンから。
「74歳にして、これまでで最高に充実したセックスライフを送っているわ」
どうですか、この心強いお言葉……! ジェーンは69歳のときに出会った音楽プロデューサーの恋人のことを「男性に対して、心の底から親密さを感じたことは、これまで一度もなかった。死ぬまでに、それが一体どういうものなのか味わってみたかったの。そしてリチャードに出会った。彼と一緒にいると、完全に安心感を得ることができる」と語っているのです。もうアラフォーだからという理由で恋愛をあきらめている友人には、この言葉を贈って活を入れたいと思います……!!
さらに、ジェーンは美容整形を受けていることをカミングアウトしていることでも有名。
「私は整形もしたってこと、みんな知っているでしょう。
私が人生にまだ熱心で、探求心を捨てていないということが
重要だと思うの。常に学んでいるしね。探求心と情熱が、
若さを保ってくれるのよ」
まさにおっしゃる通り! ちなみにジェーンは、目元のほか、あごや首周りのシワやたるみを除去する手術を何度も受けているそう。整形隠しのために髪型を変えたことまで告白しています。ハリウッド女優の美容整形なんて暗黙の了解なのに、わざわざ自己申告するなんて、そんなあっけらかんとした前向きな性格も若々しさの秘密かもしれませんね。
「私が20歳や30歳の時に、70代の方が幸せになるって
誰かに言われたとしたら『あなた頭おかしいんじゃない』って
答えていたでしょうね」
ジェーンは70代の今がいちばん幸せだと発言。「20歳の頃は老け込んでいて、皮肉屋で望みもなく、ただ周りに流されていたわ。30代の頃も同じようなものだった。何がしたいのか自分でも分からなかったの。自分自身のことも分かっていなかった」と説明しています。
私はまだ40代ですが、この感覚はなんとなくわかる気がします。「自分らしさ」が何かもわからず、自分の能力や長所を使いこなせていなかった20代より、今の方が断然生きやすい。さらに余計な自意識が薄まったせいでヘンに他人と比べたりすることもなく、のびのび自由に発言したり行動したりできるようになりました。
さてさて、すっかり長くなってしまったので、ヘレンの名言は次回に持ち越したいと思います。
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