血圧を下げる食事といえば、まず思い浮かぶのが「減塩」ではないでしょうか? でも、それよりも効果的なのは、血管を柔らかくする物質・NO(一酸化窒素)の材料となる食材をしっかり摂ること。『1日1分で血圧は下がる! 薬も減塩もいらない!』より、おすすめの食事法を紹介します。


血圧を下げるには減塩が一番?


血圧が高いから塩分を減らしている、という人は多いことでしょう。でも人の体というのはよくできていて、血圧が上がってしまうほどの塩分は摂れないものです。
実際、塩分の多い食事を摂ったときは、ものすごくのどが乾きますよね? そうやって脳は、体内の塩分濃度が下がるまで水分を摂るよう指令を出してくれるのです。
残念ながら日々減塩に努めたとしても、血圧を下げることにはあまり効果がないのです。
 

コレステロールは悪者ではない


もう一つ、高血圧の犯人として悪者扱いされているのがコレステロールです。コレステロールの多い食事を摂っていると、血管の内壁に溜まってプラーク(血管内壁のコブのこと)を作り動脈硬化を促進する、と言われています。
でもコレステロールには私たちの体にとって不可欠であり、それゆえ私たちはコレステロールを肝臓で作り出しているのです。

<コレステロールの働き>
① 全身の細胞ひとつひとつの細胞膜の原料。コレステロールがなければ細胞分裂はできず、新しい細胞が作られなくなります。
② 性ホルモンや副腎皮質ホルモンなど体のあらゆるホルモンの材料になっています。
③ 骨の成長に欠かせないビタミンDの原料になっています。


もし食事でコレステロールを摂りすぎても、肝臓はその生成量を抑えて同じ量を維持するよう調整してくれます。
むしろ「高血圧だから」と動物性脂肪分を減らしすぎることのほうが、体にとってデメリットが多いと言えるでしょう。


NOの材料となるタンパク質の摂取を


塩分やコレステロールを控えることよりも、高血圧対策には、血管を柔らかくする物質・NOの材料となる食材を多く摂取することが効果的です。
NOとは一酸化窒素のことで、窒素はタンパク質を構成する要素ですから、NOの分泌を増やしたければタンパク質の摂取を増やすのがよいでしょう。下記におすすめの食材を紹介しましたので、ぜひ参考にしてください。

 


お酢は血圧上昇ホルモンを抑えてくれる


もう一つ、血圧を下げる食材としておすすめなのがお酢です。お酢の主成分である酢酸には、血圧を上昇させるホルモンを抑えてくれる働きがあるからです。 
ただしお酢で血圧を下げるためには、毎日摂ることが必要です。酢の物を1品作るとか、食後にお酢のドリンクを飲むとか、毎日の食事にお酢を取り入れると良いでしょう。
ちなみに私は、下記の材料をブレンドしたお酢カクテルを作って飲んでいます。簡単でおいしく安上がりですのでおすすめです。

「加藤式お酢カクテル」
・オレンジジュース コップ1杯
・穀物酢 大さじ1
・ブラックペッパー 少々

 

わざわざ酢の物やドリンクを作るのは面倒という方は、フルーツや梅干しを食べるだけでも良いでしょう。
フルーツや梅干しに含まれるのはクエン酸ですから、「お酢に含まれる酢酸と違うのでは?」と思うかもしれませんが、クエン酸は体の中に入ってしまえば最終的に酢酸に変わります。
レモンをかけて食べるだけでも高血圧には良い作用がありますから、ぜひ取り入れてみてください。フルーツはビタミンCも豊富ですから、美肌にもつながって一石二鳥ですよ。


加藤 雅俊(カトウ マサトシ)
薬剤師、体内環境師、薬学予防医療家、ミッツ・エンタープライズ(株)代表取締役社長、JHT日本ホリスティックセラピー協会会長、JHT日本ホリスティックセラピストアカデミー校長。大学卒業後、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社に入社。研究所(現在:中外製薬研究所)にて、血液関連の開発研究に携わる。プロダクトマネージャー就任後、全国の病院を見て回るなかで、医療現場の問題点に気づく。「薬に頼らずに若々しく健康でいられる方法」を食事+運動+心のケアから総合的に研究し、1995年に予防医療を目指し起業。「心と体の両方」をみるサロンやセラピスト養成のためのアカデミーを展開。現在、自ら指導する健康セミナーやストレッチ教室、講演会などを精力的に行いながら、テレビ・雑誌等にも出演。モデルや女優の体内環境のケア、プロ野球チームやプロアスリートのコンディショニングケアも担当する。著書に『ホントによく効くリンパとツボの本』(日本文芸社)、『薬に頼らず血圧を下げる方法』(アチーブメント出版)など多数。

 

『1日1分で血圧は下がる! 薬も減塩もいらない!』
加藤 雅俊 著 1200円(税別) 講談社

血管を若返らせ、血圧を下げるシンプルな体操を初公開。危険な高血圧とそうでない高血圧の見分け方、食事やツボ押しなど血圧を下げる生活習慣も紹介。

『1日1分で血圧は下がる! 薬も減塩もいらない!』のほか、料理、ファッション、ダイエット・美容など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
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・第1回「血圧を薬で安易に下げるのは危険な理由」はこちら>>
・第2回「1日1分の体操で一生血圧の上がらない体に!」はこちら>>

構成/山本奈緒子 イラスト/須藤裕子