title
17

産婦人科医とAV男優が考えた「学校ではできない本当に必要な性教育」とは?

以前、ご本人のインタビューにも告知を掲載したAV男優 森林原人さんのクラウドファンディング「スマホ世代向け〈学校では教えてくれない〉本当の性教育〜誰も傷つかないための知識〜」は、昨年11月、見事に目標金額の400%以上を集めてプロジェクトを達成! そして今年1月中旬、ついに待望の性教育動画とガイドブックが完成しました。

早速拝見しましたが、その中身は、捉えどころのない“性”についてのトピックスを的確に網羅した充実ぶり。産婦人科医の上村茂仁先生とのコンビにより、性が楽しく真面目にわかりやすく語られていて、学校の教材にして欲しくなるような内容でした。動画については、2月からYouTubeで配信がスタート! さらに、すべての動画が収録されたDVDとガイドブックは、専用サイトからの購入が可能に。見逃せないその内容を、森林さんのお話とともにご紹介します。


産婦人科医による信頼のおける情報と
AV男優の経験値を結集!

「今後は、性教育の講演活動も積極的に行っていきたい。」と森林さん。「性のことで傷つく人をひとりでも減らし、より多くの人に自分らしい性を見つけてもらうことが目標」だそう。

そもそも、AV男優として活躍中の森林さんが性教育に興味を持ち始めたのは、「AVが日本のセックスに悪影響を与えている」という社会の目があったから。

「『それは観る側がどう選ぶかの問題じゃないのか』という開き直りもなくはありませんでしたが、調べてみると、確かに日本のAVには特殊性があることもわかりました。たとえば女子高生をイメージさせるAVなどはそのひとつで、欧米では厳しい規制の対象となっています。もちろん日本のAVも、その内容はあくまでフィクションでありファンタジーということが大前提。だけど、それを公的に発信してくれるところがあるかと言えば、ないんですよ。一方、学校の性教育では、学習指導要領の都合でセックスについて語れない現状がある。そうしたら、セックスに興味を持った子どもたちは、どうしたってインターネットでAVにたどり着いてしまいます。だから僕は、ならば先回りして、AVが観られるのと同じネット上で『AVはファンタジーだよ!』と警鐘をならす動画を作りたいと考えたんです」

そんな出発点はあったものの、“性教育”という名のもとに活動を始めるまでにはかなり葛藤もあったそう。自分は批判されている側にいるAV男優で、教員の資格を持っているわけでもない。性教育は、足を踏み入れるにはハードルが高過ぎる。でもそのうちに、イベントを通して上村先生との出会いがあり、意気投合。「産婦人科医とAV男優で、学校が教えられない性教育をしましょう!」と誘われたことで、晴れて決心することができたそうです。

「お互いに伝えたいことを出し合い、全体の構成として「命(生殖)」「身体と心の変化」「他者との関係性」」という3本の柱を確立。伝えたい項目も20以上になったので、当初は動画をサポートするための本にする予定だったガイドブックも、独立した教科書のようなスタイルに変更しました。

さらに動画については、伝える内容によって適した表現方法をとりたかったので、講義の他にドラマとディスカッションを取り入れました。飽きずに観られて、友達や恋人、家族とも共有してもらえたらいいなと思い、講義のなかにもクイズを入れたり、パペットを使ったりして、明るく楽しい雰囲気に仕上げました」