週末、知人に「友達のカレー屋さんは週2日だけやってるんですよ」と教えてもらったカレー屋さんに行ってきました。「いつも行列ができているので、開店直後を狙うのがオススメ」とのアドバイスをもらい、開店と同時にIN!
阿部さんのお店and CURRYは、木曜日と日曜日のみ週2日の営業(お店だけではなく、出張カレー屋さんとしての活動も)。
「なぜ、週2日の営業なんですか?」と素朴な疑問をぶつけてみると……
「実は業務委託で人事の仕事を請け負っていて、会社務めもしています」と阿部さん。
「えっ!」と私。
「社会人になってから、ずっとハードに働いてきたので、一旦、ゆっくり働く生活に切り替えたくなり、仕事を変え、働き方を見直したんです」。ところが、いざ自由な時間をつくってしまうと、持ち前の貧乏性がウズウズしてしまったのだと言います。「この時間を使って、何かを始めたい!とソワソワしてしまったんです」と、阿部さんは動き出します。
「その頃、カレーを週に3回くらい食べていたんです。『あれ、もしかして、私、カレーが好きなのかも?』と(笑)。カレー情報を発信するメディアがあってもいいな、と軽い気持ちでFacebookページを立ち上げました。女子会ができるカレー屋さんを紹介したり、カレー粉やスパイスからカレーを作ってみたというような記事を書いたり……とにかくカレーにまつわる情報を発信し続けてみたんです」。そうしているうちに、見事に(!?)、スパイスから作るカレーの世界にハマってしまったのだと言います。
「そんな時に、私の発信するカレー情報を見ていてくれた、立ち飲み屋さんの方に『うちの店でカレーを出してみたら?』と声をかけてもらったんです」。そうして、月1回のペースで間借りしながらカレー屋さんをスタート!
「それが今やご自身のお店を構えて。すごいですね!」と言うと、
「もともとカレーは趣味だったので、私自身も“2足のわらじ”が成立するとは思っていませんでした。『やるぞ!』と腹をくくって決断したというより、結果的に“2足のわらじ”を履いていたという感じなんです」。
今、お店もオープンし、さらにカレーの仕事(夏には書籍の出版も!)をいただくようになってからも、人事の仕事を続けているのには理由があると言います。
「私の働くテーマは、“新しい働き方”や“女性の働き方”と向き合うことです。誰もが好きな仕事を好きな場所でやれるようになるためには、会社の制度や採用はどのようにあるべきなのか、人事の仕事を通して考えたり、伝えたりすることができると考えています。実際に、自分がカレー屋さんを始めたことで、自由な働き方を自分が体現することになり、気づけたことがたくさんあるんですよ」と阿部さん。この経験が、これからの新しい働き方を実験的に自分が進んで取り組んでいくことが会社への貢献やPRそのものになるのでないか、と“2足のわらじ”で働くことに対する意図がとっても明解。
「“2足のわらじ”生活で大変なことは?」と問うと、
「時間のやりくりや頭の切り替えが大変です。どうしてもカレーのことを考えてしまうので、(リモートワークも可能な職場ではあるけれど)人事の仕事をするときは出社をして、集中できる環境づくりを意識的につくっています」と阿部さん。
田中美和さんが以前に記事「副業はお金より愛で選ぶべし」を書いてくれましたが、阿部さんの副業のあり方やヴィジョンの持ち方は、その好例だと思うのです。愛のある副業を持つことは、私自身も模索して行きたい人生のテーマ。皆様と、そんな寄り合いも開催してみたいです!
今日のお品書き
本日からフードジャーナリスト小松宏子さんの連載が始まります。記念すべきは「東京で今買うべき手土産」。さっそく紹介されているグラノーラバーを買ってみたいと思いました♡
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