（先日、ディオール展の記事でも書きましたが）展示を観て以来、俄然、私の中の要注目デザイナーに躍り出たマリア・グラツィア・キウリ。GW中に、彼女が発表するクルーズコレクション。ワクワクしながら、その時を待っていたのですが……
動画の中で招待されたジャーナリストやセレブたちも他のコレクションでは観られるないくらい興奮している気がします。会場は、モロッコのエル バディ宮殿。キャンドルが灯り、とても幻想的。
私の大好きな要素ばかりがたくさん詰まっておりました! 早朝にも関わらず大興奮してしまい、その日は、何回も繰り返し鑑賞。モロッコに思いを馳せておりました。
コートジボワールのメーカー「Uniwax」とコラボしたという、アフリカンワックスプリントが麗しい！
このルックはすべて欲しい(無理だけど笑)。
ショーを観たジャーナリストやセレブたちが語ります。
「職人、芸術家、すなわち知識人や思想家をファッション界に介入させることは、今とても必要なこと！」
キウリがクラフトマンシップを大切にしていることがよく分かる動画です。
「アフリカのプリントや織物技術が素晴らしい！」
「このコレクションはとても教育的だわ！」
アフリカで最も有名なデザイナー、100%メイド・イン・アフリカにこだわるパテオのアトリエを訪れるキウリ。彼の服はマンデラ大統領が愛用していたことでも有名に。
「このショーをコモン・グラウンド(＝今回のコレクションのテーマ)と呼ぶことができる。そこに、皆が自分の一部を少しずつ加えるの」
たくさんのセレブが訪れる中、ダイアナ・ロスが！ もしかして……
やはり！ アフターパーティでパフォーマンスしたもよう。
そもそもクルーズコレクションは、富裕層がリゾートで過ごすための装いを提案するコレクションです(寒い季節に、暖かい国でクルーズを楽しむようなニュアンスですね)。商業的な成功を余儀なくされる通常のコレクションとは違い、クルーズコレクションでは、デザイナーがある程度チャレンジがしやすいとも言われているのだそうで……つまり、デザイナーが自分の創造性やメッセージを発露しやすい場ととらえることができます(何せ、富裕層をお呼びする特別なショーなので、発表する場所も世界中どこでもアリ、というところもクリエイティブ心をくすぐられてしまいますよね、きっと)。
今回、招待されていたセレブの中でひときわ素敵だったのは、私の中の要注目ファッショニスタとしてエントリーされている(!?)、ルピタ。
キウリのデザインするディオールが本当によく似合う!!!
コレクションテーマとなったのは、私たちの相互理解の礎となる「コモン・グラウンド(共通の土台、基盤)」という思想。フェミニストの哲学者ナオミ・ザックの「コモン・グラウンドを持つことで、多種多様な違いを乗り越え会話が生まれる」という考えにインスピレーションを得ているのだそうです。
直感的に「素敵！」と思えるキウリのデザイン。そして、掘り下げれば、社会派でどんどん哲学的になっていくキウリの世界観。
たとえば、人種やジェンダーなどの問題。言葉だけで突き詰めていくと、なかなかに意見が刷り合わず、膠着してしまうことが多いわけですが、こうやってファッションや音楽、絵画などのアートやカルチャーのフィルター(感覚言語?)を通すことで、その糸口となる「コモン・グラウンド」を皆が自然に共有しやすくなるのではないか、と。引き続き、キウリのクリエイションに注目していきたいと思います！
コレクションの詳細と全ルックはコチラ(Dior HPヘ)＞＞＞
おまけ
トップメゾンのキャットウォークデビューを果たした猫！
今日のお品書き
Instagram生配信に定期的にご登場いただいているマンガ家で手相家の卯野たまご先生。どさくさまぎれに観ていただいたら、「奇怪」と一言！ かなりの応用編とのことで、あと数回重ねないと、私の手相は取り上げるには不適当なようで（苦笑）。まずは、バタやんとともに、学びを重ねていきたいと思います！
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