雅子さま、40倍の難関試験に一発合格「外交官を目指した理由と憧れの先輩」
10月22日、新天皇が国内外に即位を宣言する「即位礼正殿の儀」が行われます。続いて行われる祝賀パレードでは、天皇陛下と雅子さまが国民の前にお姿をお見せになります。
「即位礼正殿の儀」は、160カ国以上の元首など外国人賓客600人ほどを招待する一大行事です。その間、さまざまな国際親善が繰り広げられます。
アメリカのトランプ大統領やフランスのマクロン大統領への素晴らしい接遇で、一躍注目を集めた雅子さま。その語学力と笑顔は、「さすが元外交官」と日本中を感嘆させました。
きっと、「即位礼正殿の儀」の際には、海外の王室や政府関係者との皇室外交で、元外交官である雅子さまは大活躍されることでしょう。
ではなぜ雅子さまは外交官を目指したのでしょうか? 今日はそのお話をいたしましょう。
夢は国際舞台で活躍する外交官
外交官であった父の恆(ひさし)さんのアメリカ大使館赴任に伴って渡米したのは、雅子さんが高校1年生の夏のこと。ボストンから電車で20分ほどの緑に囲まれた静かな街、ベルモントにあるマサチューセッツ州立ベルモント・ハイスクールの2年に飛び級で転入しました。
昭和56年(1981年)、雅子さんはベルモント・ハイスクールを卒業。大学入試では、東部の名門大学に軒並み合格します。そのなかで、父の恆さんが客員教授を務めるハーバード大学を選びました。
やがて、恆さんは在ソ連日本国大使館公使を任命され、家族は雅子さんを残してモスクワに引っ越してしまいます。雅子さんは寮生活をすることになりました。寮生活では、勉強の合間にジョギングをしたり、パーティでマイケル・ジャクソンやプリンスの曲でダンスを踊ったりして楽しまれたといいます。
そのころ雅子さんは、はっきりと自分の未来像を描き始めます。そのきっかけは、初めて外国の大学出身で女性外交官となった村角美絵(むらずみみえ)さんとの出会いでした。
「もともと国際的な仕事をしたいという希望は持っておりました。村角さんからも『男女差別のない職場を選ぶなら、外務省がいいでしょう』というお話を伺って、外交官は私にぴったりな職業だと思いました」
のちに外交官試験に合格したとき、雅子さんはこう語っています。
国際関係に強い関心を持っていた雅子さんは、ワインバーガー元国務長官やジスカールデスタン元フランス大統領の講演を受講します。
さらに、大学1年の夏休みにはヨーロッパに渡り、ドイツでゲーテ・インスティテュート夏期コースに参加。翌年大学2年の夏休みには、フランスでホームスティをしながらグルノーブル大学の夏期コースに通いました。
雅子さんの視野は、広く世界に向けられていったのです。
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