「片付けているつもりなのに、どうも部屋が雑然として見える」という時、みなさんはどう解決していますか? 増えすぎてしまったものを取捨選択して整理整頓するのが根本的な解決方法ではありますが、ちょっとした工夫で見え方を変えることもできます。
「部屋が片付かない、家事が回らない、人間関係がうまくいかない 暮らしの『もやもや』整理術」(扶桑社)の著者で、アーティスト/イラストレーター松尾たいこさんは、シンプルではあるものの、殺風景にならない生活空間づくりを心がけています。そして、便利なグッズを見つけ出すのが大好き。実際に松尾さんが使っているグッズを紹介しながら、松尾さん流の片付け術を紹介します。

(この記事は2018年12月21日時点の情報です)

部屋やテーブルの片隅でとぐろを巻く コード類が気になる!


リビングルームやアトリエ兼自室などで、松尾さんが真っ先に「もやもや」を感じていたのは、電化製品のコード類。色や長さはさまざまで、見た目にすっきりしない最たるものです。床にはわせると、今度は掃除の邪魔になります。コード類をきれいに束ねたいと考えた松尾さんは、インターネットでラバー素材のケーブルクリップ「cheero(チーロ)」を見つけて早速試してみたそう。

 

「いくつかのサイズやカラーバリエーションがあり、ラバー素材なので自由自在に変形し、扱いやすくて便利! 両端に磁石がくっついていて、コードを結束しやすいのもうれしいですね」

 

照明器具やドライヤー、ノートパソコンのケーブルなどがコンパクトにまとまり、コードをまとめただけなのに、部屋の細部がすっきり見えるようになったとのこと。リビングルームのテレビやHDDレコーダーなどの太くて長いコード類は、複数のケーブルが収納できる「ケーブル収納ボックス」を利用。

「コードが床に散らばっていると、見た目の問題だけではなく、ロボット掃除機が床を掃除できないという悩みもありました。収納ボックスに収めておくと、コードにホコリがたまらないというメリットもあります」

松尾さんがインターネットで見つけたもので、「見せたくないものを収納するのにぴったり!」と思ったものがあります。それは「バンカーズボックス」。本来は書類保存用の段ボール箱で、横に何が入っているか書き込めるスペースもあります。フタつきが便利なのと、なによりその見た目のおしゃれさでこれを選んだそう。

松尾さんの家でバンカーズボックスが活躍しているのは、押し入れの中。松尾さんはバンカーズボックスにストック用のトイレットペーパーを入れたり、本来の目的どおり書類を入れたりして使っています。蓋があるので中身が見えず、箱の大きさが同じなので統一感も出せます。

 

「トイレットペーパーは常にストックしておきたいものだけど、たとえ押し入れの中とはいえ、買った時のままのパッケージだと生活感がにじみ出ます(笑)。なので私は袋から出してバンカーズボックスに入れ、ストックがカラになったところで、新しいトイレットペーパーをネット注文するようにしています。残量で在庫管理もできて一石二鳥なんです」


瓶に移し替える一手間で、
シンプルで統一感のある空間を


次はキッチンに目を向けてみましょう。松尾さんは料理が苦手なので、日々の食事づくりやキッチンまわりの管理は夫が担当。キッチンは調理器具や調味料、ストックする食材など、どうしてもものが多くなりがちな場所です。夫も松尾さんと同じく機能的に整理整頓するタイプで、キッチンに足を踏み入れると、「普段、料理しないんですか?」と勘違いされそうなくらい、大半のものを棚に収納し、ほぼ何もない状態を保っています。また、調味料などを出している場合でも「見せる収納」を心がけているそう。

 
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