たぶん、喉元過ぎれば熱さを忘れるで、いつかこの感覚も懐かしくなるのだと信じているのですが、最近2人の子どもたち、7歳と4歳の兄妹に振り回されまくって疲れ果てています。

娘が2歳になるくらいまでは何とかごまかしながら息子の都合を優先させてきたのですが、娘も4歳にもなれば当然、一人前に自己主張をはじめる。優先されることに慣れていた息子はこれまでなかったフラストレーションを覚えています。

2人の行きたい場所、やりたいことがとことん違い、私がトイレやらなにやらで20秒離れたら、もう喧嘩。たとえば息子は公園でサッカーがしたい、娘は公園に行きたくない……。あるいは公園に行くことは納得してくれても、サッカーができるエリアとは違うところで砂場遊びをしたい。

夫がいればまだ分かれて行動できるものの、夫は子どもの冬休み中も年末年始以外は仕事……。ときには夫がいても「ママとがいい」「4人で行きたいの」などと方針が分かれ、絶望的に。どちらの気持ちもわかるのですが、両方は聞いてあげられない。というかわざわざこちらを試すかのように、矛盾する希望を言ってきている気もします。

「二人で折衷案を見つけて! お互いに交渉して! うまい案が見つからなければ何もナシ!」と言い渡して話し合わせることもあるものの、その方法がうまくいくのはごくたまに。本当に疲れます。

取材で働く母親にインタビューをすると「子どもと向き合う時間がない」と嘆く声がよく出てくるのですが、1人に向き合い続けるなんて、専業主婦だって、とりわけ子どもが2人以上になった途端に、無理だと思います。

柏木恵子さんが書かれた『子どもという価値―少子化時代の女性の心理』という本では、昔は労働力であった子どもはいまや消費や投資の対象、つまりお金がかかるものになっていると指摘されます。お金もですが、何よりも子どもがいると使わないといけないのは時間。それをめいっぱい捧げることが美徳であるならば、1人っ子にとどめるというのが最善の策にならざるをえないと感じます。きょうだいがいたら、1人ひとりに向き合うなんて無理!

それでも、せめてもの選択で我が家が採った方法は……。

 
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