あす、2月14日はバレンタインデー。
バレンタインのプレゼントにはチョコレートが定番ですが、大切な人には心をこめて、プラスワンのギフトを用意してみては?
この記事では、そんなバレンタインシーズンにぴったりの、おススメ本をご紹介します。
あらしのよるに
まっくらなあらしのよるに、お互いが仲間だと思い込んだまま、仲良くなってしまったオオカミとヤギ。そんな、「食うものと食われるもの」という関係を超えた、友情と愛を描いた物語『あらしのよるに』。
教科書に掲載されたり、映画化、アニメ化、舞台化、そして歌舞伎化(主演は中村獅童さん!)されるなど、幅広い世代に愛されている作品で、
絵本として刊行されたシリーズ全7巻を1冊にまとめた「完全版」もあります。
嵐の夜、真っ暗な小屋の中で出会ったオオカミのガブとヤギのメイ。
お互いの姿も見えない暗闇の中、身を寄せあって会話をしているうちに、すっかり意気投合してしまいます。そして夜通し語り合った2人は、「あらしのよるに」を合言葉に、翌日の再会を約束しますが……。
かん違いからスタートした友情がなんとも微笑ましく、かみ合っているようで、実はかみ合っていない会話にヒヤヒヤしたり、クスッと笑えるストーリーが、魅力的な作品です。
再会した2人は、互いの正体を知って驚きつつも、仲間に知られないよう「ひみつのともだち」として友情を育んでいきます。
この、本来なら相容れない「結ばれてはならない者どうし」の結びつきに、またもやハラハラドキドキさせられますが、やがて2人の関係は、仲間たちに知られる事となり……。
コミカルなやりとりから始まったストーリーが、しだいにシリアスさを増していき、スケールの大きな逃避行と冒険の物語になっていく展開から目が離せません。
そして、種族の違いによる多くの障害を乗り越えて、2匹がたどりついた結末は、「相手を想う」気持ちを貫く尊さにあふれています。
「あらしのよるに」というシリーズタイトルが、見事に回収されるラストにも、感動すること間違いなし!
バレンタインデーの歴史は、古代ローマにまで遡ります。
結婚を禁じたローマ皇帝クラウディウス2世に反抗し、2月14日に殉教した聖人ヴァレンティヌスのエピソードが、バレンタインデーの由来となったのだとか。
婚姻を禁止されて嘆き悲しむ兵士たちのため、秘密裏に結婚式を行ない、皇帝の命令にも屈しなかった聖ヴァレンティヌス。そんな恋人たちの守護者に思いをはせつつ、ひみつの友情を貫き通し、種族をこえて愛を成就したオオカミとヤギの物語も、ぜひ楽しんでみてください!
『あらしのよるに 完全版』
きむらゆういち:作 あべ弘士:絵
350万部突破の「あらしのよるに」シリーズ7巻を1冊で‼
1994年にスタートした「あらしのよるに」シリーズ。オオカミのガブとヤギのメイの友情物語に感動した子どもたちも、もう大人になっているはず。「あらしのよるに」を次の世代に手渡すために、そして、あらためて読みなおして味わうために……。7巻分の物語を1冊で読める、「完全版」です。
あらしのよるに 短編集
「あらしのよるに」シリーズ25周年を記念して、これまで発表された外伝的な作品を1冊で楽しめる『あらしのよるに短編集』も刊行!(2020年2月27日発売)
発売に先がけて、少しだけ中身を公開します! ぜひ完全版とあわせて読んでみてください。
試し読みをぜひチェック!
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『あらしのよるに 短編集』
きむらゆういち:作 あべ弘士:絵
あらしのよるの総集編とサイドストーリー5巻分の物語が1冊で読める「短編集」です。
二人の友情物語をガブ目線で語った『しろいやみのはてで』と、ガブとメイの小さいころを描いたスペシャル版『ひとりぼっちのガブ』『メイはなんにもこわくない』『ごちそうがいっぱい』『だれもしらないヒーロー』の5冊の絵本がこの1冊で一気に読めます!
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