ファッション×テクノロジー。流行予報というか、これは私のここのところのブームなのですが。年齢を重ねると迫力も出てくるし、ラグジュアリーにもなってくる。そんなときにテクノロジーを取り入れることが、自分自身とファッションの間の緩衝材になってくれるんです。
ハイテクスニーカーとハイテクウォッチが“婦人の圧”を軽やかにしてくれる(笑)
今さらではあるのですが、やっぱりスニーカー。それも私の場合、NIKEのハイテクスニーカーがちょうどいいんです。高校生のときにはいて以来、NIKEが大好き。スニーカーといっても、ローテクスニーカーでもダッドスニーカーでもなく、NIKEの最新のものがいい。テクノロジーも見た目も進化しているから、履くだけで着こなしがアップデートされるということもありますし、何よりも歩きやすい(笑)。
そしてApple Watch(アップルウォッチ)。小さい面積ながらも、着こなしの緩衝材としてはうってつけ。高級ブランドの時計では迫力が出過ぎる、チープな時計では服とバランスがとれない……そんな時にもアップルウォッチの無機質な感じがちょうどいい。これからの季節なら、オーガニックコットンや麻のストンとしたドレスのような、ナチュラルなものにあえて合わせてようかなと思っています。
テクノロジーの進化によって生まれた
新しいファッションアイテムも積極的に取り入れて
最近、面白いなと思ったのは、スピーカー内蔵のサングラス「BOSE FRAME」。伊勢丹の文房具売り場で見つけたんですが。見た目は普通の太めの黒フレームのサングラスなのに、かけると、耳を塞がないのに音漏れもなく、音が自分にだけ聞こえるんです。
テクノロジーの進化によって生まれたまったく新しい素材を取り入れたファッションアイテムも登場しています。昨年、発表されたクモの糸に着想を得た、合成タンパク質素材を使ったダウンパーカが「ザ・ノース・フェイス」から発表され、話題になりました。スポーツウェアやアウトドアウェアブランドでは、特に顕著ですよね。素材の進化は1回目にお話ししたサスティナブルにもつながる、ファッションにとって不可欠なテーマ。
ハイブランドもファッションにテクノロジーを取り入れることに積極的です。ルイ・ヴィトンの2020年クルーズ・コレクションで発表された「キャンバス オブ ザ フューチャー」ライン。なんと表面に映像を流すことができるバッグが登場しました! 定番バッグの“スピーディ”に自分で好みの画像や動画を写すことができるようになったもので、OLEDディスプレイを使っているから、薄くて軽量なんだとか。
テクノロジーをファッションに取り入れる、というのは、もしかしたら抵抗のある方も少なくないかもしれません。でも、どんどん増えているし、もしかしたら一歩踏み出して取り入れることで、自分のファッションの可能性が広がっていくかもしれない。もし今おしゃれに迷いがあったり、ファッションに変化の必要性を感じていたりするならば、テクノロジーに頼ってみてもいいかもしれませんね。
構成/川端里恵(編集部)
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