先ほど説明したように、日本国内ではすでに広範囲に感染が拡大している可能性があり、家の中にもわずかですが、ウイルスが入り込んでいる可能性があります。ウイルスは重量がありますから、床に落ちて蓄積されているかもしれません。

実際にウイルスがどの程度、家庭内に存在するのかについて、科学的な調査が行われたわけではありませんが、感染症の専門家は、床を掃除する際には、チリが舞い上がらないよう、床ではなく雑巾の側に消毒液などを付けた上で、ゆっくり丁寧に拭くことを推奨しています。

また、掃除をする際にはやはりマスクをした方がよいでしょう。

マスクの効果については、ウイルスの大きさがマスクのフィルターより小さいので無意味との意見もあるようですが、必ずしもそうとは言い切れません。ウイルスは空気中や床のチリやホコリと一体になっていることがあり、この場合、マスクは効果を発揮します。

実際、冬の大掃除の際にマスクをしないと風邪を引きやすいというのは、多くの人が生活の知恵として実感しているはずです。こうした経験則の存在は、ウイルスの多くがチリと一体になって存在している可能性を示唆するものといってよいでしょう。コロナの予防方法は、基本的に風邪のウイルスと同じですから、やはり掃除の際にはマスクをした方が安全です。

不要品の処分も少し待った方がよいかもしれません。

自粛中の「家にいるから大掃除」は、ちょっと待った!_img0
 

このところ、不要品をメルカリなどで販売する人が増え、荷物を送付するため多くの人が郵便局を訪れ、窓口が大混雑するという事態になっています。感染を防ぐために家にこもっているのに、逆に人混みの中に出かけてしまっては逆効果です。不要品を捨てる場合でも、粗大ゴミの回収に従事する人の負荷を考え、可能な限り、分散して出した方がよいでしょう。

 

加えて言うと、よほど段取りが上手な人以外は、掃除を始めてから、掃除用具について「アレがない」「コレがない」となりがちです(筆者はよくやってしまいます)。ここで慌ててホームセンターに出かけてしまうと、同じような人が集中して、お店は大混雑になってしまいます。実際、郊外のホームセンターはかなり混み合っているようです。

掃除をするにしても、今、手元にある道具や洗剤で行う方があらゆる面で安全だと思います。今はこんな時期ですから、何事についても無理をせず、気軽に実施できる範囲にとどめておくのが無難でしょう。

前回記事「電気や水道も!コロナで収入減の人は「支払い延滞」できる自治体&事業者リスト」はこちら>>

 
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