子どもがいない人/カップルが気をつけたい3つのこと


□ 将来のお金について危機感を持つ
□ カップルはお金について話し合う
□ 不要な保険には入らない

 

教育費がかからないのに余裕がない?


子どものいないアラフォー世代を見ていると、教育費がかからない分、余裕を持ってそっくり貯金できているかといえば……そうではないのが現実です。

私は、お金が貯まる最大のエッセンスは「危機感」だと思っています。こんなことがあったら怖いからお金を貯めておこう、というような「危機感がある人=貯蓄体質の人」が多いようです。子どもの養育費や教育費がかからないことが確定していると、自由にお金を使えるためか危機感を抱きにくく、収入のわりに意外と貯まっていない!という事態になりがち。
 

「内緒」と「不干渉」で貯金できない共働きカップル


とくに気をつけたいのが共働きのカップルです。お互いの収入や、何にいくら使っているのかを知らず、自分はともかく(笑)、相手は貯金しているだろうと呑気にかまえているのがいちばん怖いことなのです。
こうしたカップルがお金を貯められない要因はずばり、「内緒と不干渉」。自分の収入や使い道を知られたくないから、相手にも聞かない、干渉しないというスタンス。

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子どもがいても共働きなら同じことが言えますが、それでも教育費という大きな出費があるので、いくらなんでも「内緒と不干渉」をずっと続けることにはなりにくいのです。
ところが、子どもがいないカップルは、その状態でも目の前の生活には困らないので、カップルによっては内緒と不干渉を貫いたまま60歳を迎えてしまうことも……。本来なら、子どもがいない分で1000万円くらいは貯められてもいいはずなのです。

働く女性は、配偶者に自分の収入と使い道を言いたくないのかもしれませんね。すべてを情報開示するのに抵抗があるならば、せめて毎月、毎年の貯蓄額をお互いオープンにしましょう。どういう老後にしていくかを話し合い、そのために60歳までにいくら貯めるのかという目標を共有しておくことはとても大切です。
 

 

子どもがいないシングルの人が気をつけるべきこと


では、子どもがいないシングルの人が気をつけるべきことは何かというと、上記のカップルと同様、教育費がかからないことによる「油断」もありますが、一般的に、女性は男性より収入が低いので、共働きのカップルよりは危機意識の高い方が多いようです。

ただ、その危機意識からか、不要な保険に入っている方もいます。もしあなたが独身で、誰かに財産を残す必要がないのであれば、積み立て型の生命保険は不要です。今でも保険会社は「貯金として」といううたい文句で保険商品を勧めてきますが、超低金利の今の時代、保険は貯蓄にはなりません(詳しくは連載4回目でお伝えします)。


お金の問題から少し離れますが、女性の賃金が男性より低いのと同様、正社員をいったん辞めたあとの再就職は男性以上に難しいのが実情です。この先もずっと独身かも……と思う方は、できることなら正社員で定年まで働いて、年金をしっかりもらうことが大事です。年金制度はいろいろ変わりますが、たとえ金額が減ったとしても、それが老後の生活のベースになるのは確かです。そして、お金を念頭においた老後のライフプランを立てておきましょう。


想像していた以上に自分の置かれている状況がシビアだと思ったでしょうか? でもこの年齢で危機意識を持つことで、将来は必ず変わってきます! 心配しすぎず、少しずつでいいので貯蓄を始めてみてください。

次回は、会社員か派遣社員かなど、働き方別のマネーアドバイスをお伝えしますね。
 

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構成/黒澤彩

 

前回記事「年収の「手取り」は減り続けているという真実。【令和のお金の新常識】」はこちら>>

 
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