繊細さんがリモートワーク&出社再開で疲れないためのポイント3つ#コロナとどう暮らす_img0
 

新型コロナによって起きたさまざまな生活の変化で「最近、疲れやすいな……」と感じている人は多いはず。でもそのしんどさ、もしかしたら環境変化のせいだけではないかもしれません。光や音、相手の気持ちなど、他の人が気づかない小さなこともよく感じ取る「HSP(Highly Sensitive Person)」、つまり繊細さんは、刺激を受けやすいために疲れやすかったり、ストレスが体調に出やすかったりすることがあるのです。
また緊急事態宣言が解除されたことから出社を再開した会社も多く、以前とはまた別のストレスを感じている人もいるのではないでしょうか。4月に新刊『「繊細さん」の幸せリスト』を発表した武田友紀さんに、快適なリモートワーク&出勤再開のポイントを教えてもらいます。

 


【繊細さん向け】リモートワークでのポイント
 

今回は、繊細さん向けにリモートワークでのポイントをお伝えします。

繊細さんたちからは「在宅ワークになり、上司や同僚に気を使うことが減って、仕事の効率が上がった」「好きなお茶を飲んだり音楽を聞いたりしながら働けるのでラクになった」「チームでやる仕事は進めにくいが、一人での仕事ははかどる」などの声が上がっています。

個人差はありますが、「自分のペースを保ちやすい」「余分な刺激が減り、仕事に集中できる」という点で、概ねリモートワークを歓迎する傾向にあるようです。

職場は、自分ではコントロールしづらい刺激にあふれています。オフィスの隅で上司が後輩を注意していたり、隣でパソコンに向かっている先輩がどことなくピリピリしていたり、会議で人が出払った部署の電話が鳴っていたり。

感じる力の強い繊細さんにとって、まわりの状況に気づくのは「目の前にあるコップが見える」ようなものです。目の前のコップを「見なくていい」と言われても自然と視界に入ってしまうように、まわりの状況に気づきたくなくても自然と気づいてしまうし、聞こえてきてしまうのです。

リモートワークになることで、こういった「勝手に入ってきてしまう情報」が減り、ラクになります。職場の忙しい雰囲気を感じ取って必要以上に焦ってしまうことや、「上司の機嫌が悪いときには話しかけないようにする」といった気遣いも減ります。落ち着いて自分の仕事に集中できるようになるのです。

今回の緊急事態宣言をきっかけにリモートワークが推進され、週に何日かだけでもリモートワークを選べることで、繊細さんは働きやすくなるだろうと思います。

一方で、リモートワークへの移行は大きな変化ですから、まだ慣れないという声も聞こえてきます。以下、3つのポイントをお伝えします。

1)リモートワークには少しずつ慣れていこう
2)メールに時間がかかる時、合言葉は「とりあえず」
3)リモートワーク明けの不安がある人は、自分の感覚を大切に
 

1)リモートワークには少しずつ慣れていこう


リモートワークになった繊細さんからは「メールやチャットだと細かいニュアンスが伝わっているか気になる」「ビデオ会議は、いつもと違って話しづらい」「出社していればすぐ聞けたこともメールで聞くことになり、時間がかかってしまう」などの声も上がっています。リモートワークでラクになったとはいえ、不慣れな部分もあるのです。

コミュニケーション方法が大きく変わったのですから、まずは、「自分も相手も試行錯誤中なのだ」という認識が必要です。「対面のときと同じぐらい正確に伝えなきゃ」と思うと焦りますが、「少しずつ慣れていこう」と思えれば、焦りも減るのではないでしょうか。

しんどいときは、信頼できる上司や同僚に話してみるのもおすすめです。電話やビデオ会議の終わりがけに「ビデオ会議ってなかなか慣れないです」と言ってみたり、「リモートワークってもう慣れましたか?」と聞いてみるなどです。心の内を共有できるだけでもほっとしますよ。
 

 
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